南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「利上げ観測と停電緩和でしっかり」南アランド見通し

「通貨最下位、株価9位」
「予想レンジ 南アランド7.0-7.5」                                           

(ポイント)
*年初来では依然最弱通貨だが先週は週間2位
*2月消費者物価は7%へ上昇
*今週は0.25%利上げか
*今週はその他、2月生産者物価、貿易収支の発表
*S&Pの南ア経済の見方は?
*プーチン氏、南アでのBRICS首脳会議への出席は未定
*週末の停電は軽減
*年初来最弱通貨
*4Q・GDP、経常収支が悪化
*1月の小売売上が予想を上回った
*電力大臣ポストが新設
*南アの最大貿易相手国は輸出入ともに中国
*電力不足で国家的な「災害事態」を宣言
*経済成長率について、中銀は2023年は0.3%、24年は0.7%になると予想
*インフレ率は23年は5.4%、24年は4.8%と予想(中銀)

(年初来では依然最弱通貨だが先週は週間2位)
年初来では依然最弱通貨だが先週は週間2位と健闘した。消費者物価が上昇したことと、停電状況が少し改善したことがある。

(2月消費者物価は7%へ上昇)
2月の消費者物価は前年同月比7.0%上昇と、伸び率が1月の6.9%から拡大した。予想の6.9%上昇をやや上回った。ここ数カ月の停電の増加が物価上昇圧力を高めていることを現している可能性がある。世界の銀行システムに対する新たな懸念が再燃しない限り、中銀は今週、0.25%の利上げに踏み切ることが予想されている。 停電の影響も物価を上昇させているのだが、先週は停電の頻度は少し緩和されたことも、景気回復への道が拡がることで好感された。

(今週の予定)
今週はその他、2月生産者物価、貿易収支の発表がある。昨年は資源価格の高騰で黒字が続いてランドを支えていたが、1月は230.5億ランドの赤字に転じている。

(S&Pの南の見方)
S&P は南アの格付見通しをポジティブから安定に修正している。これは、同国のエネルギー危機が経済成長を圧迫し続けているためだ。
 1年弱前の2022年5月、S&P は南アの見通しをポジティブに引き上げ、国の財政軌道の改善と政府の構造改革への取り組みを評価していた。
 しかし、南アの経済状況はそれ以来著しく悪化しており、大手電力エスコムの苦境は成長に対する重大なリスクを表しており、金利の急上昇によっても成長が鈍化している。
 S&P によると、南アの経済成長は、インフラストラクチャの制約、特に深刻な電力不足の結果として、ますます大きな圧力にさらされている。さらに、同国のインフラ問題に対処し、国有企業のガバナンスとパフォーマンスを改善するための改革は遅れており、これも成長の重荷となっている。
 財務省は、格付けの動きを受けて、政府が短期的に負荷制限を削減し、市場改革を通じてエネルギー部門を変革するための緊急措置を講じていることを指摘した。
南ア中銀は、エネルギー危機に見舞われた同国の経済の健全性について脆弱な見通しを示し、2023 年の GDP 成長率はわずか 0.3% にとどまると予測した。
財務省は経済成長に関してやや強気で、2023 年に0.9% 成長し、2025 年までに1.8% までゆっくりと回復すると予想している。

テクニカル分析(ランド/円)

漸く5日線上向く

日足、ボリバン2σ上限から3σ下限へ下落後反発。3月20日-24日の上昇ラインがサポート。3月23日-24日の下降ラインが上値抵抗。漸く5日線上向く。20日線下向き
週足、2σ下限を下抜き小反発。雲の下。3月13日週-20日週の下降ラインが上値抵抗。5週、20週線下向き。
月足、4か月連続陰線、3月もここまで陰線。雲中、20年5月-23年3月の上昇ラインがサポート。23年2月-3月の下降ラインが上値抵抗。
年足、21年、22年は短い陽線。23年は陰転。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。

南アランド見通し
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喜望峰

プーチン氏、南アでのBRICS首脳会議への出席は未定

  ロシアのペスコフ大統領報道官は、南アで今年8月に予定する中国やロシアを含む新興5カ国(BRICS)の首脳会議に触れ、プーチン大統領の出席はまだ未定と述べた。
 国際刑事裁判所(ICC)は先に、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐりプーチン氏に戦争犯罪の疑いで逮捕状を発行。ウクライナから子どもを連れ去った容疑に絡むものとなっている。
 南アはICCの加盟国であり、逮捕状の対象人物が入国した場合、拘束に協力する義務が生じることになる。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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