『世界一面白くてお金になる経済講座』セカニチ突撃取材ー

今回は、ベストセラーとなった『世界一面白くてお金になる経済講座』の著者「南 祐貴」こと「セカニチ(#世界最速で日経新聞を解説する男)」に、誰でも実践できる投資手法や、辛い会社員生活から抜け出す方法についてお聞きしました。

読めばきっと「投資しないリスク」など、経済の仕組みを理解できるはずです。

編集部の感想
読んだだけで「投資」という言葉について、視野が30度から360度になった。
この本を読んだかどうかで収入に数億円の差が出る、これは間違いないと思った。

著者南 祐貴
インタビュイー

著者

南 祐貴(セカニチ# 世界最速で日経新聞を解説する男)
Koru-workers株式会社 (コルワーカーズ) 代表取締役。1989年東京都調布市生まれ。2012年に大手広告代理店に入社。約6年勤めて、自由になるため退職・起業。

投資家・起業家・作家・ジャーナリスト。SNSにて日々情報を発信し「正しいお金の知識」を伝える。10年以上、何千社もの会社をウォッチし続けた、会社選びのプロ。毎日数十通のDMが届き、2,000人以上の人生相談に乗ってきた、人生の悩み相談のプロでもある。

Twitter|セカニチ|#世界最速で日経新聞を解説する男(南 祐貴)
note|セカニチ #世界最速で日経新聞を解説する男

心から応援したい企業を選べば儲かる

ー株選びのスタンスについて、「心から応援したい企業を選ぶ」という回答が印象的でした。本やインターネットでさまざまな情報が流れていますが、ここまでシンプルな表現はあまりみたことがなかったです。

私が投資を始めて10年かけて築き上げてきた成功の秘訣を教えます。
それは《心から応援したい会社の株を買う。一度買ったら20年間は売ってはいけない》です。

引用:世界一面白くてお金になる経済講座

セカニチ:チャートや移動平均線など、テクニカル分析は全て”後付け”だと考えています。「この動きをしたから」という後付けの切り取りだと。ある意味”占い”に近い。

例えば、ある日悪いことがあったとして「その日は仏滅だったからです。」と後から適当に理由づけすることは、いくらでもできます。しかし株式投資は、そんな単純ではない。もしそんな単純な方法で儲かるのだったら「全部AI任せで、全員勝てる」という話になります。それは理論上ありえない。テクニカル分析は、論理的と見せかけて”占い”と同じです。

唯一、勝てる方法は「時間」です。長い時間(20年以上)、株を持ち続けること。

80年前、日本では、おにぎり1個の価格が0.05円でした。それが今、100円になりました。たった80年間で物価は「2,000倍」になったんです。社会の物価が上がれば、株価の平均も上がる。経済は右肩上がりに成長してきました。インフレは日本だけの話ではありません。世界中がインフレの歴史を繰り返してきた。

そして、株を長く保有するには「感情的に好きかどうか」が重要になります。商品/サービスを感情的に愛せないと持ち続けることはできない。あなたが心から応援したい企業であれば、もし短期間で株価が落ちたとしても、「ずっと持ち続けたい!好きだから応援したい!」と思えるはず。投資の成功法=「長期投資」しかありません。

習慣にすれば日経新聞は人生の強い味方になる

ぜひ、日経新聞を手にとっていただきたい。最初のキッカケは軽いものでかまいません。あなたの人生を自由にしてくれる切符となるかもしれません。

引用:世界一面白くてお金になる経済講座

ー 「セカニチ」という名前の由来にもなっている、日経新聞を初めて読んだ日のことをお聞かせいただけますか。また、これから読む人へのメッセージをお聞かせください。

セカニチ:新入社員から読み始めています。初めて手に取ったときは、読み進めるのが困難でした。しかし習慣になると苦痛でなくなります。「これから読み始めたいけれど、挫折するかも…?」と不安を感じる方も安心してください。

当時、私は会社員の人生・上司という存在が嫌でした。「なんで命を削りながら働いているのだろう」と思っていた。

命の危険すら感じました。十分な睡眠がとれずストレスがたまり「このまま働くと自分は死ぬんじゃないか」と追い詰められていました。しかし日経新聞を読み続け、投資を始めたことで人生が変わりました。追い詰められていたからこそ、高いモチベーションと心の強さが形成されたのだと思います。

ネガティブな状況→ポジティブなエネルギーに変えることは可能です。もし今いる状況が辛くても、あらゆる情報をインプットし続けることで解決策がみえてくるので、諦めないでほしい。

ー 本に書かれていた、日経新聞を継続して読むコツが、誰でも実践できる方法だったので、これなら続けられると思いました。

セカニチ:ありがとうございます。日経新聞などの媒体からインプットするとき「価値が高い情報とは何か」、判断することが重要になります。

ー判断するにはどうしたらいいでしょうか?

情報の取捨選択には、「経験」と「筋肉」が必要です。まずは広告(のような記事)を捨てる必要がある。「これは広告だ」と見分けることは、最初は難しいかもしれませんが、見極める筋肉は少しずつ鍛えられてくる。

誰もが実践できる手段として、「発信する側のモチベーションを理解すること」が挙げられます。例えば、Twitter・instagramなどのSNSでも、「誰が言うか」が最重要。裏に広告の意図がある人の発信は信頼できませんね。熱い思いを持った発信者をベースにして、正しい情報を追いかけていくのが賢明です。真摯な情報発信を続ける信頼できる人を見つけましょう。

ー 日経新聞の内容はここ十数年で変わりましたか?

セカニチ:ジャーナリズムが減りました。これは、日経新聞社の経営陣と株主に対するメッセージです。

今の日経新聞は政権与党を持ち上げる記事(=提灯記事)が多すぎる。もちろん中には正義のジャーナリズムが発揮されている記事も一部ありますが、記事面積が小さく、デスクの判断で紙面後方に追いやられています。日経新聞社では、正しいジャーナリズムを追及する、エネルギーのある若手記者が次々に辞めています。昔の日経新聞の魂を取り戻し、正義感が強い記者が活躍できる新聞に戻ってほしい。私はジャーナリズムを貫くために、日経新聞から1円も受け取っていません。

「ツルハシ理論」に学ぶ企業のスタンスー道具を提供し続けるには札束の暴力に負けないことー

一番儲けた人は、一攫千金を夢見て金を掘りに行った人ではありません。実は儲けた人は「スコップやツルハシを売った人」です。つまり社会の流れや需要に合わせて、いちはやく「道具」を提供する側の人間です。

引用:世界一面白くてお金になる経済講座

ー本にありました、「ツルハシ理論」について。例えば私たちも正しい知識を発信していくことで、「道具を提供する企業(メディア)」でありたいと考えています。企業が道具を提供し続ける上で、大切なことはなんでしょうか。

セカニチ:思いを忘れないことです。札束の暴力(広告案件の甘い言葉など)に負けず、メディアのポリシー・信念を忘れないこと

思いを忘れなければ、良い道具を提供する企業であり続けられます。

起業する人が増えれば社会がもっと幸福になる

起業は新たな仕組みを生み出し、国全体を幸せにします。

引用:世界一面白くてお金になる経済講座

ー 起業に必要なマインドとは何か、教えていただけますか。

セカニチ:「新たな仕組みを形成し、社会全体を幸せにする」これに尽きます。

誰かを不幸にする事業は、長くは続きません。社会の誰かを悲しませると、結果として自分が損をする。

サステナブルに自分の利益を得続けるのであれば「社会全体の幸福度を最大化する」というマインドが大切です。

その上で「諦めないこと」が大事になります。一時的に損をしたり、失敗しても、心が強ければ必ず大きな利益を得られます。社会全体の平均点は低い。平均点以上のパフォーマンスを出して勝つことは不可能ではなく、容易です。

ー 人のためになることを、信念を持って、強い心で続けていけば利益につながる、ということですね。

セカニチ:起業する人が増加することは、結果的に社会全体が良くなる。高いモチベーションと強いメンタルさえあれば、学歴や職歴も関係ない。挑戦してほしいです。

正しい借金をしてタイムマシンをゲットしよう

正しい借金であれば、それは未来に行くタイムマシンです。つまり「不動産のローンを組んだ」と言う友人にかける言葉は「タイムマシンGETおめでとう」です。そして実は「借金1.5億円の男」とは私のことです。

引用:世界一面白くてお金になる経済講座

ー 本の「借金とは未来へ行くタイムマシン」という言葉が印象的でした。ローンを組んで住宅を購入することなど「正しい借金」についてお話をお聞かせください。

セカニチ:人間が生きていく中で”衣食住”には必ずお金がかかります。例えば「家賃」は誰もが払っている。そのお金をドブに捨てるのか、資産の貯金箱に入れるのか、10年・20年で大きな差が生じます。ただし不動産は立地によるので、正しい価値の物件を手に入れることが重要です。立地が良ければ価格上昇を期待できる。未来にお金を生む不動産を早く得ると儲かります。だから「借金=未来へ行くタイムマシン」と呼びます。「とにかく借金をしろ」ではなく、「正しい借金をしよう」というのが真意です。

・人気の立地であれば、長期視点では資産価値が必ず上がっていく。不動産は文字の通り“不動”の資産。だから買った瞬間に勝負が決まります。
・人気の土地は必ず大手デベロッパーが大金を注ぎ込んで再開発を行う。その再開発地に不動産を持つということは、大手デベロッパーがバラまく数百億円・数千億円の一部を拾えるということ。

引用:世界一面白くてお金になる経済講座

ー 最後に、この本を手に取ろうとして、第1歩を踏み出せない人へ、メッセージをお聞かせいただけますか。

セカニチ:「投資」=怖いこと…と思いがちですが、 むしろ「投資をしないリスク」を考えた方がいいです。最近でも、マクドナルドのハンバーガーは値上がりしています。たった1年間でおよそ1.5倍に上がりましたし、あなたが何もしなくても社会全体でインフレは進みます。

つまり、いま皆さまが持っている現金の価値が半分になる可能性もある。

ですから何も行動しないリスクは大きい。投資は小さくてもいいので、第一歩を踏み出してください。例えば「つみたてNISAで月3,000円積み立てる」など、なんでもいいです。良い習慣が身に付けば、必ず金銭的・時間的に本当の自由を手にすることができる。株の値動きを見て、社会の背景にも興味を持てるようになります。

失われた時間は取り戻せない。自由で豊かな人生のために、今すぐ行動しましょう。

ーお金について正しい知識がないから、今まで投資に対し理由のない不安を感じていたのだと思います。この本を読んで、「なぜ自分が投資すべきなのか」世界の仕組みとともに理解できました。投資や起業が怖い・めんどくさいと感じる方、やらないで後悔する前に、まずはこの一冊を手に取ってみてください。