南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「ボリバン中位を越えきれず。5月は0.25%利上げか」南アランド見通し

「通貨最下位、株価10位」
「予想レンジ 南アランド7.0-7.5」

(ポイント)
*ボリバン中位を越えきれず
*3月消費者物価は前年比7.1%上昇
*5月は0.25%利上げか
*3月貿易黒字は縮小
*海外からの投資を呼び込む
*停電改善は民間部門の支援から
*アマゾンが南アに投資
*IMFは成長見通し引き下げ
*電力大臣ポストを新設
*南アの最大貿易相手国は輸出入ともに中国
*インフレ率は23年は5.4%、24年は4.8%と予想(中銀)

(ボリバン中位を越えきれず)
7円割れ寸前から上昇してきたが、ボリバン中位を越えきれず、先週は反落。

(消費者物価は、政策金利は)
3月消費者物価は前年比7.1%上昇した。前月は7.0%上昇だった。2カ月連続で伸びが拡大した。予想は6.9%上昇。
 3月生産者物価は前年比で10.6%上昇、前月は12.2%上昇。依然、高止まりしているので、5月会合(5/25)にはさらに0.25%の利上げが予想されている。

(3月貿易黒字は縮小)
 3月貿易収支は68.9億ランドの黒字であったが、予想の250億ランドの黒字予想、前月の107.1億ランドの黒字を下回った。輸出は前月比26.9%増、輸入は31.7%増。輸出入ともに中国が首位で、輸出が10.5%、輸入が18.5%を占める。中国景気動向が貿易に大きく影響する。また鉱産物価格の下落も輸出金額を抑えた。

(その他の指標、PMI)
4月アブサ製造業PMIは49.8で前月の48.1を上回るが、4月S&PのPMIは49.6と前月の49.7を下回った。2月景気先行指数は-0.7%で前月の-0.2%から悪化した。総じて経済指標は強くはない。停電の影響がある。

(海外からの投資を呼び込む)
 国内経済の弱さを、大統領は海外からの投資を呼び込むことで刺激しようとしている。「南アへの投資会議」で、2023年までに1兆2,000億ランドの投資を呼び込むことを公約に掲げていたが投資総額実績は1兆5,100億ランドで、当初の目標を約26%上回ったことだ。ラマポーザ大統領は、今後5年間でさらに2兆ランドの新規投資を呼び込みたいとしている。

テクニカル分析(ランド/円)

2σ上限から下落

 日足、2σ上限から下落、中位を下抜き一時雲の下へ。4月26日-5月5日の上昇ラインがサポート。5月4日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向く、20日線上向き。
 週足、2σ下限から反発も中位越えられず。雲の下。4月24日週-5月1日週の上昇ラインがサポート。3月27日週-5月1日週の下降ラインが上値抵抗。5週線↓向く、20週線下向き。 
月足、雲上限越えきれず。3月-4月の上昇ラインがサポート。1月-4月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線は下向き。
 年足、21年、22年は短い陽線。23年は陰転。20年-22年の上昇ラインを下抜く。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。

南アランド見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

喜望峰

停電改善は民間部門の支援から

  南アはより高い段階の負荷削減にさらされているが、投資会社アンカーの共同最高投資責任者であるワペナール氏は、事態は改善すると述べている。ワペナール氏は、エスコムがその問題を解決するとは考えておらず、むしろ民間部門がエネルギーの空白を埋めると考えている。彼は、リチウム電池の輸入の急速な増加など、民間部門が介入していることを示すいくつかの指標がすでにあると述べた。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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