この記事は2023年5月10日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=LukaszDesign/stock.adobe.com)

2023年5月10日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

マーケットの注目はCPIと債務上限問題。まず、本日10日(水)発表のCPIについてだが、インフレはFRBを悩ませ続けている。

今回発表される4月のCPIは前月比での伸びが0.4%と、3月の0.1%から加速し、前年同月比では前月と同じ5.0%上昇したと見込まれているようだ。一方でコアCPIの伸びは若干減速というのがエコノミストの予想。

次に債務上限問題について。マッカーシー米下院議長は短期的な債務上限延長に反対の姿勢で変わらず。9月30日までの債務上限延長についての記者からの質問に対し、マッカーシー議長は「なぜ対応を先送りし続けるのか」とし、「すぐに解決すべきだ」とコメントしており、解決に時間がかかっている。

西原氏は自身含め当然、連邦政府のデフォルト((務不履行)はあり得ないと考えているが、解決に時間がかかっているため、債務上限の行方にも注目したいとのこと。

現在の為替相場の戦略やスタンス

西原氏が個人的に注目しているのがゴールド。ゴールドが再び2037ドルと反発。調整後再び2070ドルに向けて上昇中。ブレイクするかどうかに注目で、ゴールド上昇は基本ドル売り。その文脈と関係なく動いているのが米ドル/円だ。

円絡みはスイスフラン/円かユーロ/円、英ポンド/円での動きに注目したほうがわかりやすいと考えている。ポジションは米ドル/スイスフランのショートで変わらず、戦略としては米ドル/スイスフランの戻り売りで臨みたい。

▽米ドル/スイスフラン の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。