この記事は2023年5月8日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=VictoryCAT/stock.adobe.com)

2023年5月8日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、全ての通貨が上昇とドルが全面安の展開で週を終えた。

FOMCでは25bpの利上げが決定されたが、皮肉なことにその約2時間後、米地銀の身売り話が浮上。一気に市場のセンチメントは悪化した。米雇用統計では総じてドルはやや持ち直したものの、米ドル/円も週間では値を下げて取引を終えている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は米国で4月のCPIの発表が予定されている。CPIの発表が雇用統計を超えてお祭り化した昨年8月以降、9回の結果を振り返ると、上振れ⇒3回、下振れ⇒5回、中立⇒1回だった。

ディスインフレ(インフレの鎮静化)が始まっている以上、下振れ5回は想定内。ただ、このところ結果は予想値に収れんする傾向があり、発表後の値動きも鈍ってきた。予断を持たず、発表結果をみてから動いても遅くはないだろう。

米地銀の破たんに端を発する混乱は一難去ってまた一難の様相を呈しており、収束に向かう気配はない。MMFなど高金利の預け先は複数あり、信用度が低下した地銀からの預金流出は続くだろう。米ドル/円の反発局面は慎重に売りとみる。

今週は米ドル/円で132.50~136.50円、ユーロ/米ドルで1.0900~1.1150ドル、ユーロ/円で147.00~151.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。