この記事は2023年5月23日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Oatakoi/stock.adobe.com)

2023年5月23日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週の米ドル/円は、19日(金)の24時に137.42円レベルまで下落したものの、136円台まで落ちることもなく、その後ジリジリと上げてきており、本日23日(火)も138.90円手前の高値をつけており非常に底堅い印象。

昨日22日(月)日本時間夜、ペンタゴンで大規模火災という噂が流れ、それがテロによるものだといった情報もあったものの、SNSで広まったフェイクニュースだったことで一時売りが出た米ドル/円だがすぐに値を戻し、その後下がらなくなってしまった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは136.30~139.60円。予想下値は下ヒゲが何本も出ているレベルで予想上値に関しては昨年10月の高値の151.94円と今年1月の安値である127.22円の半値レベル。戦略としては138.30~138.40円ゾーンで買いから入り、139円手前の138.85~138.95円ゾーンで利食いする押し目買いスタンスで臨みたい。

現在、インフレがまだ落ち着いていないことから、FOMCメンバーが利上げに対してかなり前向きだ。よってこれで打ち止めとは言い切れないのではないかと思っている。

しかしパウエルFRB議長からすると周りがあまりに前のめりの意見を出してくるので、「米ドル/円の現状レベルが天井になる可能性」といった発言で、周りの複数名のブル派意見を打ち消すためにベア寄りの話をしたのではないかと、やや疑った見方をしてしまう。

6月の利上げはおそらくないとは思うが、かといって米ドル/円はそう簡単には下がってこないのではないかと考えている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。