本記事は、早嶋聡史氏の著書『コンサルの思考技術』(総合法令出版)から一部を抜粋・編集しています。

スイッチ
(画像=shima-risu / stock.adobe.com)

気が乗らないときの切り替え方

安定的に成果を上げ続けるための秘訣があります。

それは、目標達成に意味のある行動を継続することです。そのためには、毎日同じことを行う必要があります。繰り返し、バカみたいに、諦めずに。

結果は、行動を継続した後についてきます。そして100%結果が出るものではありませんが、長年行動を続けていれば、ある程度は確率に従います。例えば、打率3割の人が安定的に10回提案を行えば、およそ3件程度の受注が取れることでしょう。

そして、その前提が継続と学習です。

人はロボットではありません。感情があります。調子がいいときはいいですが、悪いときはうまくいきません。しかし、プロは、少なくとも成果に対して対価をもらいながら行動をしているため、そうも言っていられません。

大切なことは感情のコントロール、モチベーションの維持です。これは、常に高くあり続けなければいけないということではありません。自分のモチベーションが低下しているときに、いかに早く、何もなかったかのように切り替えられるかが大切なのです。

私のモチベーション維持の方法は、嫌なときは少し手を休めて、違うことをすることです。しかし、違うことばかりしていても意味がないので休憩したり、体を動かしたりして切り替えます。

人によっては、次のいずれかの方法で気持ちを切り替えているのではないでしょうか。

● 気持ちの切り替え方(1)

先に予定を決めてから行動する。予定があれば、それを必ず成し遂げなければなりません。意思の強い人はこの方法が良いでしょう。

● 気持ちの切り替え方(2)

その日の調子が悪いときは、その日は諦める。そして、次の日になった瞬間に朝早起きして時間を挽回します。この方法は、午前中にもしモチベーションが低下したら、午後の時間を有効活用できません。しかし、次の日は切り替えて新しくチャレンジできるのであれば、それはいい方法だと思います。

● 気持ちの切り替え方(3)

成果を上げることを気にせずに、目標達成のために淡々と行動を継続していく。これはまさに確率で物事を考え、行動の結果が成果につながると信じ、毎回の行動の結果をあまり意識しない人でしょう。

● 気持ちの切り替え法(4)

ダメな時に、「いかに自分がダメなのか?」を他人に話して満足する。それでスッキリして、また次から新たな気持ちで継続するのです。

● 気持ちの切り替え方(5)

気分が高まっているときや、反対に気分が乗らないときも、それは全て脳が創り出した幻だと考えて継続している自分の調子に思考を戻す。

やる気や気分など、「気」がつく言葉は全て脳が創り出していると考えるのです。

共通することは、モチベーションをコントロールする方法を各自明確に自覚していることです。そして、その方法は、「必ずこうしなければならない!」というものではなく、個々人によって適切な方法があるということです。モチベーションが低下していることを認め、何かのアクションに絡めて、新たな気持ちでスタートする方法を理解しているのです。

=コンサルの思考技術
早嶋聡史
株式会社ビズ・ナビ&カンパニー 代表取締役社長
株式会社ビザイン 代表取締役パートナー
一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会 理事
Parris daCosta Hayashima K.K. Director & Co-founder
株式会社プラネット・スタジオ 取締役

1977年長崎県出身。九州工業大学情報工学部機械システム工学科卒業。
オーストラリア・ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
横河電機株式会社においてR&D(研究開発部門)、海外マーケティングを経験後、株式会社ビズ・ナビ&カンパニーを設立。
戦略立案を軸に事業会社の意思決定支援を行う。
また、成長戦略や出口戦略の手法として中小企業にもM&Aが重要になることを見越し、小規模M&Aに特化した株式会社ビザインを設立、パートナーに就任。
M&Aの普及とアドバイザーの育成を目的に、一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会(JMAA)を設立し、理事に就任。
その他、時計ブランド「Parris daCosta Hayashima」(パリス・ダコスタ・ハヤシマ)の共同創設者でもある。
また、陶芸アニメ「やくならマグカップも」のスピンオフアニメ「ロクローの大ぼうけん」の製作配信事業の取締役を行う。
現在は、成長意欲のある経営者と対話を通じた独自のコンサルティング手法を展開し、事業会社の新規事業の開発と実現を資本政策を活用して支援する。経営者の頭と心のモヤモヤをスッキリさせることを主な生業とする。
主な書著に『売上を伸ばし続けるにはワケがある 営業マネジャーの教科書』『ドラッカーが教える実践マーケティング戦略』『ドラッカーが教える問題解決のセオリー』『頭のモヤモヤをスッキリさせる思考術』(以上、総合法令出版)、『この1冊でわかる! M&A実務のプロセスとポイント』(共著、中央経済社)などがある。

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