(画像=株式会社東邦銀行)
佐藤 俊光(さとう しゅんこう)※写真左
株式会社東邦銀行法人コンサルティング部 営業渉外課 課長
1976年生まれ、福島県南相馬市出身。拓殖大学を卒業後、1999年4月株式会社東邦銀行に入行。営業店3カ店を経験し、法人営業部(現 法人コンサルティング部)、自治体への出向を経て、2019年3月に法人コンサルティング部に再度配属され現在に至る。 法人コンサルティング部では、公務・地域商社事業課で地方創生事業等に従事、現在の営業渉外課で外部機関とも連携しながら、営業店とともにお客さまの経営課題解決に向け活動している。
松本 大輝(まつもと だいき)※写真右
株式会社東邦銀行デジタル戦略・業務改革部 審議役
1977年生まれ、福島県郡山市出身。東北大学を卒業後、2001年4月株式会社東邦銀行に入行。郡山支店、白河支店、仙台支店 と営業店3カ店を経験し、営業統括部、外部出向、総合企画部を経て、2020年6月に新設したデジタル戦略・業務改革部に配属され 現在に至る。外部出向では、TSUBASA アライアンスで設立した T&I イノベーションセンター株式会社の初期メンバーとして業務にあたり、TSUBASA FinTech 共通基盤の構築などを担当した。
株式会社東邦銀行
福島県を地盤とする地方銀行。1941年11月創立、従業員1,913人(2023年3月末)
「すべてを地域のために」をコーポレートメッセージに掲げ、「ふくしま」の発展とお客さまの豊かな暮らしづくりに取り組む。質の高い金融サービスの提供に加え、金融経済教育やこども食堂支援など社会貢献活動にも力を注ぐ。地域社会に貢献する会社として、金融サービスの枠を超えて、サステナブルな社会や経済の実現を目指す。

東邦銀行のDX化へのこれまでの取り組み

東邦銀行は、DX化において3つの戦略があります。1つ目は基幹系システム共同化戦略です。現行の、富士通のPROBANK(プロパンク)という仕組みから、TSUBASA基幹系システム共同化への移行を進めています。2024年1月4日のシステム移行後は、銀行の中心部分が大きく変わり、APIや外部との接続等により、先進的なサービス提供ができるような仕組みになります。

2021年度からスタートした3ヵ年の中期経営計画におけるデジタル・IT戦略では、この3年間を「ITインフラ・基盤整備に向けた先行投資期間」と位置付け、この戦略に最も力を入れています。

2つ目のDX戦略においては、業務区分ごとにムーンショット目標を設定して取り組んでいます。まず、第一に法人等のお客さまへのITコンサルを進めています。最近ではインボイス制度対応支援など、地元企業のデジタル化・DX化に繋がるような支援を行っております。

東邦銀行
(画像=株式会社東邦銀行 バンキング戦略コンセプト)

第二に、独自に「バンキング戦略」を策定し、各施策に取り組んでいます。基幹系システムを刷新することで、サービスを大きく変革することが出来るため、どう変革していくかを事前に明確化したもので、2022年9月にこの「バンキング戦略」を策定・対外公表しています。これはシステム移行後に検討を開始するのではなく、今から各施策の検討を進めることで、少しでも早い新サービスを提供できるよう取り組んでいるものです。2024年1月以降から順次、新たなサービスを開発・提供していく予定です。

3つ目はIT人材戦略です。全行員を対象にしたITリテラシー向上、業務・役割に応じた個別スキル向上にも取り組んできました。

このような取り組みを通じて顧客体験(CX)追求によるデジタルを活用したお客さま志向型サービスの拡充と、業務効率化を目指しています。

取り組みの背景や今後の展望

東邦銀行
(画像=株式会社東邦銀行 バンキング戦略)

今後はバンキング戦略を中心として取り組みを進めていきます。

当行では、環境の変化と共にデジタル化が進行していることを認識しています。人口減少やスマートフォンの普及、行政においてもIT化が進んでいます。さらに、コロナ禍によりネットバンキングの利用が増え、非対面での取引ニーズが高まっています。これらの環境変化にも対応し、皆さまに選ばれる銀行となるよう、デジタル戦略・DXに取り組んでいます。

その中で、デジタルとリアルの融合を目指しています。具体的には、リアル取引を効率化するために、これまで紙で行っていた口座開設や各種申込などの手続きをタブレット上で行えるようにすることです。お客さまにとっては手続きが楽になり、時間も短縮化される見込みです。また、銀行にとっても事務効率化やペーパーレス化が進みます。

リアル取引の効率化と同時に、Webで完結できるデジタル取引サービスの拡大も目指しています。そしてデジタルサービスのデータを活かすことで適時必要な情報をお客さまに提供していきます。

「ムーンショット目標」について

DX戦略における3つの業務それぞれにムーンショット目標を設定しており、目標実現に向け引き続き各施策に取り組んでいく方針です。

東邦銀行のムーンショット目標は、DXを通じて3つの目標を達成することです。 1つ目はコンサル・相談業務において、「地域No.1のDXリーダー」になることを目指しています。法人のお客さまや自治体を中心にデジタル化やDXの取り組みを支援し、DXを推進する役割を担います。地域やお客さまのDX化に向けて、旗振り役・リード役になることを目指しています。

2つ目は銀行取引において「スマートバンキング」の実現を目指しています。来店不要、もしくは、来店された場合でも紙・ハンコ不要な銀行取引を目指しています。 お客さまに便利な取引を提供し、お客さまと銀行との間でスマートな取引が可能になることを目指しています。

3つ目は行内の完全ペーパーレス化です。紙を無くすことで、どこでも仕事ができ、かつ、効率的な業務を遂行できることを目指しています。

「DX の活用で実現する社会地域貢献」について

当行グループの東邦情報システム株式会社や地元のシステム会社等と幅広く連携しながらお客さまのご要望や課題に応じたソリューションを提案しています。提案内容は、勤怠・給与管理、生産・販売管理、セキュリティ対策、RPA導入など様々。

人手不足に応じた働き方改革や事業承継、売上拡大等、デジタル化により解決あるいは改善に向けご支援できることがあるものと考えています。実際にどのようなことにお悩みで、何を実現したいのかといったことを対話により確認し、真のニーズを捉え、外部提携先とも連携しながら的確な提案ができるよう心掛けています。

ITだけではなく事業を継続する上での様々なお悩みに総合・複合的にお応えできる付加価値の高いコンサルティングサービスの提供を目指しています。何が課題で、どこに何を相談したら良いのか分からないといったお客さまもいらっしゃるため、課題の整理からご支援し、最適な解決方法を提案していきます。

ZUUonlineユーザーへメッセージ

私たちは、「地域社会に貢献する会社へ~金融サービスの枠を超えて~」という長期ビジョンを掲げ、金融分野のみならず非金融分野にも積極的に取り組んでいます。その一環として、金融サービスだけでなく、地域全体を盛り上げる活動にも力を入れていきます。

「地域を思い、地域社会に貢献する」として、東邦銀行がどう変革していくのか、どんなサービスを展開するのか、今後の動向にぜひご注目ください。

氏名
佐藤 俊光(さとう しゅんこう)/松本 大輝(まつもと だいき)
会社名
株式会社東邦銀行
役職
法人コンサルティング部 営業渉外課 課長/デジタル戦略・業務改革部 審議役