池袋と秩父を結ぶ西武池袋線

池袋と練馬は他路線との接続駅
(画像=池袋と練馬は他路線との接続駅、「RENOSY マガジン」より引用)

西武池袋線は、池袋から埼玉県秩父を1時間20分ほどで結ぶ特急や、全席指定の有料座席指定列車などもあり、通勤やレジャーにも使える路線です。

今回ご紹介する4駅は、池袋駅に近い各駅停車が走る3駅と、他社鉄道会社への乗り入れ経由駅となる練馬駅です。

乗り換えなしで有楽町・渋谷・横浜につながる

池袋駅は、平均乗降者数170万人(2022年時点)の巨大ターミナル駅で、西武池袋線を含めて4つの鉄道会社の電車が走ります。

西武池袋線の椎名町、桜台、練馬、富士見台は、池袋駅まで約15分圏。西武池袋線は練馬駅を経由して、東京メトロ副都心線と東急東横線・みなとみらい線とも乗り入れをしているため、飯田橋・有楽町・新木場、新宿・渋谷・横浜へのアクセスにも便利です。

練馬駅で大江戸線に乗り換えると、新宿・六本木・勝どきにアクセスできます。

左上から時計回りに、渋谷駅(営業終了直近の東急東横店の姿も・2020年3月撮影)、横浜中華街・有楽町・六本木
(画像=左上から時計回りに、渋谷駅(営業終了直近の東急東横店の姿も・2020年3月撮影)、横浜中華街・有楽町・六本木、「RENOSY マガジン」より引用)

池袋駅周辺は商業・文化施設が充実

池袋駅周辺では再開発が進み、「消滅可能性都市」といわれたあとに人口が増加したことは、東武東上線沿線編でお伝えしました。

本記事では現在の池袋のまちの様子をお伝えします(2021年1月時点)。

池袋には多数の企業やさまざまな施設、大学や専門学校などが集中しており、常に大勢の人でにぎわっています。

駅から徒歩圏内の場所には複数の商業施設が集まっているため、買い物などにも非常に便利です。

多種多様な駅前の百貨店

池袋の特徴は、なんといっても百貨店やショッピングスポットの数にあります。

「ルミネ池袋」「エミオ池袋」「WACCA池袋」「池袋PARCO」「エソラ池袋」「西武池袋」「東武百貨店」「エチカ池袋」「池袋サンシャインシティ」など10以上の商業施設がひしめき合っています。

画像
(画像=左上から時計回りにサンシャインシティ、マルイ(2021年8月閉店)、ルミネ、パルコ、「RENOSY マガジン」より引用)
池袋駅東口にある西武池袋
(画像=池袋駅東口にある西武池袋(2020年8月・編集部撮影)。かつてはアート界を牽引した美術館も入った百貨店でもありました、「RENOSY マガジン」より引用)

池袋駅西口地区市街地再開発計画

一部百貨店には閉店や売却などの動きも見られますが、池袋マルイの跡地や現在東武百貨店のあるエリアでは「池袋駅西口地区市街地再開発計画」が進んでいます。

2022年10月には東京圏国家戦略特別区域の東京都都市再生プロジェクトにも追加され、池袋駅西口地区は、より賑わいや魅力あるまちづくりが行われることが期待されます。

国際アート・カルチャー都市の玄関口として、駅、駅前広場の再編と駅まち結節空間・歩行者ネットワークを形成、文化・芸術等の活動拠点としての広場や発信・交流施設、宿泊施設、産業支援施設等の整備

引用:池袋駅西口地区 事業の概要|東京都 都市再生プロジェクトについて(東京圏国家戦略特別区域) (PDF)|内閣府

計画では、2023年度の都市計画提案、2024年度の都市計画決定を目指しているとのことです。

参照: 池袋駅西口地区が国家戦略特区都市再生プロジェクトに追加されました|豊島区公式ホームページ
参照: 2022年度 決算説明資料(PDF)|東武鉄道株式会社

池袋を盛り上げる個性豊かな公園

「池袋が変わった」と思わせるようになったのが、公園の存在です。2016年にリニューアルオープンした南池袋公園を皮切りに、大勢の人でにぎわうようになった公園は現在4つ。池袋西口公園と中池袋公園(2019年秋リニューアルオープン)、2020年夏にオープンしたイケ・サンパークです。

中池袋公園、南池袋公園、イケ・サンパーク、池袋西口公園
(画像=左上から時計まわりにアニメの聖地としてにぎわっている中池袋公園、小さなお子さんも楽しめる南池袋公園、イケ・サンパーク、野外劇場のある池袋西口公園。池袋西口公園の隣には東京芸術劇場もあります、「RENOSY マガジン」より引用)

池袋は、商業・文化施設のみならず、屋外でも大勢の人がくつろげ楽しめる安心の街へと変化を続けています。職場として勤務するのにも、ショッピングや趣味を楽しむため遊びに行くにも申し分のないまちです。

椎名町、桜台、練馬、富士見台の基本情報

人口推移

2005年から2020年にかけて、いずれの駅(椎名町、桜台、練馬、富士見台)でも人口が増加しています。

駅周辺の人口(椎名町、桜台、練馬、富士見台)
(画像=駅周辺の地名ごとに豊島区および練馬区の人口データをまとめRENOSYが独自作成 ※2021年2月作成、「RENOSY マガジン」より引用)

周辺の大学

西武池袋線沿線にはいくつかの大学があり、なかでも江古田駅を中心に3つの大学が集まっています。

学校名 大学院生含む学生数
日本大学芸術学部 4,062人(2023年5月時点)
武蔵大学 4,698人(2023年5月時点)
武蔵野音楽大学 1,231人(2023年5月時点)

現在のまちの様子※2021年2月時点

駅周辺のまち並み

  • 椎名町(池袋駅まで3分)
  • 桜台(池袋まで普通で8分)
  • 練馬(池袋まで普通で10分)
  • 富士見台

椎名町(池袋駅まで3分)

椎名町駅前
(画像=椎名町駅前、「RENOSY マガジン」より引用)

椎名町は、西武池袋線「池袋」駅から1駅の場所にあります。駅北口には多くの商店が立ち並んでいてどこか懐かしい雰囲気を漂わせており、駅南口は住宅地が中心となっています。

椎名町の商店街
(画像=充実の商店街、「RENOSY マガジン」より引用)

椎名町には14もの商店街が存在しています。アーケードがある「すずらん通り商店街」、肉屋や八百屋など生活に必要なものが揃っている「中央通り商店街」など、いずれも地域の人々に愛される商店街ばかりです。

豊島区立椎名町公園
(画像=豊島区立椎名町公園、「RENOSY マガジン」より引用)

駅から徒歩1分のところにある「豊島区立椎名町公園」は、地元の子どもたちの遊び場となっています。

公園内にはケヤキなどの大木が何本もあり、春になると桜が非常にきれいで、地元で親しまれています。

公園に併設されたトキワ荘ゆかりの地散策マップ
(画像=公園に併設されたトキワ荘ゆかりの地散策マップ(左)、トキワ荘マンガミュージアムへの寄付者の名前が並んでいる(右)、「RENOSY マガジン」より引用)

トキワ荘ゆかりの地として知られる椎名町では、街中のさまざまな場所でトキワ荘にまつわる展示や漫画と触れ合え、昭和の漫画家や芸術家たちのアトリエが軒を連ねたこの街で独自のカルチャーを感じ取ることができます。

桜台(池袋まで普通で8分)

桜台駅前
(画像=桜台駅前、「RENOSY マガジン」より引用)

桜台駅は池袋から各駅停車で4駅の場所にあります。

千川通りを西に進むと都営大江戸線の通る練馬駅に、環七通り沿いを東に歩いて行くと西武有楽町線が通る新桜台駅まで徒歩10分で行くことができる、利便性の高い駅です。

桜台はその名前の通り、桜並木に由来しています。桜の名所として知られる千川通りでは、春になると満開の桜でいっぱいになり、素晴らしい景色を楽しむことができます。

千川通り沿いの桜並木
(画像=千川通り沿いの桜並木、春には満開の桜が咲きます(2021年2月・編集部撮影)、「RENOSY マガジン」より引用)

例年の見頃は3月下旬〜4月上旬、毎年この時期になると街では「さくら祭り」が開催され、桜のライトアップもされます。

パン屋さんがたくさん

隣駅の江古田駅を中心に、桜台は多くのパン屋さんが店舗を構えています。

「FAMILLE代官山」「雑穀パンの店 ひね」「ブーランジュリー ルニーク」「パーラー江古田」
(画像=(左上から時計まわりに)2019年に代官山から移転オープンした「FAMILLE代官山」「雑穀パンの店 ひね」「ブーランジュリー ルニーク」「パーラー江古田」、「RENOSY マガジン」より引用)
桜台駅前の西友、北口駅前通り、桜台北口商店街、tomod's
(画像=左上から時計回りに駅前の西友、北口駅前通り、桜台北口商店街、駅前のtomod's、「RENOSY マガジン」より引用)

練馬(池袋まで普通で10分)

練馬駅は池袋から各駅停車で5駅の場所にあります。

練馬駅では西武池袋線のほかに、西武有楽町線、西武豊島線、都営大江戸線と合計4路線を利用することができ、西武池袋線の中でも屈指のアクセスの良さを誇ります。また、練馬区の中でも中核的な位置付けのまちとして、まちづくりが進んでいます。

練馬駅前
(画像=練馬駅前、「RENOSY マガジン」より引用)

練馬駅から歩いてすぐのところには区の施設と民間の商業施設が複合した「Coconeri(ココネリ)」があります。

複合施設「Coconeri」。「UNIQLO」「LIFE」「KALDI COFFEE」も入店
(画像=複合施設「Coconeri」。「UNIQLO」「LIFE」「KALDI COFFEE」なども入っています、「RENOSY マガジン」より引用)

衣料品やドラッグストアなどが入る商業施設のほか、多目的に利用できるホールなどを持つ「区民・産業プラザ」や子育て支援施設「こどもほっとステーション」などの公共サービス、さらにリハビリ施設「練馬駅リハビリテーション病院」が入る官民複合施設となっています。

駅前では南口を中心に飲食店や商店街が広がっており、多くの人でにぎわっています。

飲食店がたくさん並ぶ練馬駅前
(画像=飲食店がたくさん並ぶ駅前、「RENOSY マガジン」より引用)

練馬駅からも歩けるかつての遊園地「としまえん」は、地元民を中心に愛されてきましたが、2020年8月31日に閉園、94年の歴史に幕を下ろしました。

2023年6月、その跡地にはハリーポッターのテーマパーク「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ ハリー・ポッター」がオープンしました。

ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 – メイキング・オブ ハリー・ポッター
(画像=「RENOSY マガジン」より引用)
引用:ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 – メイキング・オブ ハリー・ポッター としまえん跡地にオープン決定 2023 年前半オープンに向け、関係者間で本契約締結|ニュースリリース :西武鉄道Webサイト

富士見台

富士見台駅前
(画像=富士見台駅前、「RENOSY マガジン」より引用)

富士見台は、その地名から昭和初期には富士山が見えたようです(参考:練馬の地名 今むかし(富士見台):練馬区公式ホームページ)。

駅前を中心に、北側と南側にスーパーや飲食店が点在していて、コンビニ・薬局・書店・ジムなどもあり、生活するのに便利なまちです。

南口の商店街「ふじみ銀座」
(画像=南口の商店街「ふじみ銀座」、「RENOSY マガジン」より引用)
富士見台駅前の様子
(画像=駅前の様子、「RENOSY マガジン」より引用)

今後、練馬区では道路・公園の整備などを進める計画で、より住みやすいまちになることが予想されます(参考:貫井・富士見台地区のまちづくり:練馬区公式ホームページ)。

個性の溢れるまち

トキワ荘、桜の名所、富士見の地名など、歴史もあってどこの駅にもそれぞれ個性が光るまちです。電車移動の便利さを兼ね備えた住宅街は、今後もまちづくりが進み、さらにバランスよく長く快適に住むことができるでしょう。

この記事を書いた人

RENOSYマガジン編集部
「不動産やお金の疑問をわかりやすく解決するメディア」を掲げ、本当にためになる情報の提供を目指すRENOSYマガジン編集部。税理士やファイナンシャルプランナーの人たちと共に、中立・客観的な視点で「不動産とお金」を解説、読んでいる人が自分の意思で選択できるように日々活動している。