多くの文豪たちに愛されてきた「湯河原温泉」
箱根は神奈川県西部の都市小田原から西側の山岳地帯に入るところに位置していますが、小田原からさらに海岸沿いに15〜20kmほど行ったところにあるのが「湯河原温泉」です。湯河原温泉のある湯河原町は、ちょうど静岡県との県境に位置し、温泉街として全国的に有名な熱海温泉のある熱海市と隣接していることから、首都圏から行くと熱海温泉の手前の温泉街というイメージになります。
湯河原温泉の開湯にはさまざまな説がありますが、奈良時代の和歌集である「万葉集」にも登場することから、奈良時代には利用されはじめていたことがわかります。また、明治時代以降は多くの文豪たちに愛されてきました。
湯河原温泉には、鉄道では東海道本線の湯河原駅があり、特急「踊り子」も停車するため便利ですが、車による海岸沿いのすがすがしい景色を味わいながらの旅もおすすめです。車の場合は、東京駅から首都高3号渋谷線〜東名〜小田原厚木道路〜西湘バイパス〜国道135号線を利用して、約1時間30分でアクセスできます。
パステルカラー温泉とも呼ばれる「強羅温泉」
箱根湯本温泉よりさらに奥地の山岳地帯を登ったところにある、箱根登山鉄道鉄道線の終点にもなっているところに位置するのが「強羅温泉」です。強羅温泉も、箱根のなかでは有名で人気のある温泉地です。
強羅温泉の開湯は箱根湯本温泉よりもかなり後世の明治時代に入ってからで、1894年に早雲山からの引湯により温泉が広まりました。その後1919年に箱根登山鉄道が開通し、戦後の1952年以降に多くの源泉が掘り出されました。強羅温泉の特徴は泉質が多種多様であり、温泉の色も主に5色ありさまざまなことから、パステルカラー温泉とも呼ばれています。もちろん、温泉入浴時の効果もさまざまです。
強羅温泉には、鉄道では小田原駅や箱根湯本駅から箱根登山鉄道を利用するとアクセスできますが、箱根の景色や強羅の四季折々の景色を十分楽しむならやはり車でのドライブが最高です。車でのアクセスは、東京駅から首都高3号渋谷線〜東名〜小田原厚木道路〜国道1号線で約2時間弱です。
都心から約1時間でアクセスできる「七沢温泉」
厚木市は神奈川県でも内陸部に位置する都市で、東京のベットタウンとして約22万人の人口を誇り、工業も盛んな都市です。そんな厚木市にあるのが「七沢温泉」です。厚木の奥座敷と呼ばれ、箱根の各温泉地や湯河原温泉にくらべると小規模ではありますが、首都圏各地から近郊の観光である丹沢と一緒に訪れる方が多くいらっしゃいます。
江戸時代より開湯し幕末までに3軒が開業、現在は6軒の旅館が営業しており、日帰り入浴も受け付けております。泉質は、化粧水として使われているといわれるほど肌にいいアルカリ性単純水で、ぬるぬる感の強い肌触りとなります。
七沢温泉へはバスは走っているものの、近郊に鉄道がないため時間を気にせずに楽しみながら車でドライブしながらがおすすめです。東名の「厚木IC」から一般道でのアクセスが主流ですが、近年は新東名が開通し「伊勢原大山IC」から一般道がもっともスムースにいけます。東京駅から約1時間でアクセス可能です。