この記事は2024年2月7日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年2月7日(水)の午前9時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日6日(火)のNY市場で米国債は反発(=米金利は低下)。3年債入札が堅調な需要を集めたことが追い風となった展開。米金融当局者からは慎重なコメントが報道されたが、市場は反応せず。
S&P500種は小幅高。米国債利回りの低下が重しとなり米ドル/円は下落。安値は147.83円付近。今回の米ドル/円の高値は148.89円付近となり、結局149円台も回復できず。米ドル/円は当面145~149円のレンジだろうか。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週、興味深かったのは下記のロイターの記事。
------ECBのAIモデル示すインフレ見通し、ECB予測下回る=レーン専務理事------
(出所:ロイター)
ECBのチーフエコノミストを務めるレーン専務理事は1日(木)、ECBの人工知能(AI)モデルはユーロ圏のインフレ率がECB自体の予想よりも迅速に低下する可能性を示しているが、大きな不確実性をはらんでいると述べた。このAIモデルは約60の変数を使用し、従来のアルゴリズムでは発見できなかった変化を捉えることが可能という。
ECBが新たに構築したAIモデルによる予測についてコメントするのは初めてだそうだ。将来的にはECBのAIモデルが、今マクロ経済予測と同じようなポジションになるのだろうか。結果はまだわからないが、AIモデルが示すインフレ見通しが、ECB予測を下回るようなので、AIに従えばECBの利下げの公算は高まる。
ドイツのインフレの低下もあり、ECBの連続利下げ予測を背景にユーロ/米ドルの上値は重い。米ドル/円も149円台がレジスタンスになると想定しているので、ユーロ/円の下値余地は依然拡大していると考えている。よってユーロ/円の戻り売りスタンス継続で臨みたい。
▽米ドル/円 日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。