この記事は2024年2月13日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Maximusdn/stock.adobe.com)

2024年2月13日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週述べていたとおり、米ドル/円日足チャートを見ると、先週7日(水)に21日移動平均線と90日移動平均線がゴールデンクロスした。その後上昇しており、チャートの流れは明らかに上だ。米国債利回りも3.82%まで下げていたがあっという間に4.20%の上値抵抗線まで戻してきている。ここを超えて4.30%を超えてくるとさらに上昇する可能性が高い。

米国の要人発言をみると全体的に利下げをする方向ではなく、どちらかというとマーケットの早期利下げ思惑を牽制しようといった動きのようだ。つまりインフレ懸念が収まりきっていないということだろう。そう考えるとなかなか簡単には利下げに踏み切れないと思うので、特に3月の利下げはもうないと思っている。

一方日本もなかなかマイナス金利解除に踏み切れず、「解除したとしても金融緩和はまだまだ続く」という趣旨のコメントが日銀の植田総裁や内田副総裁から出ている。海外勢もそう簡単に日本の円金利が上がってくる訳ではないということを理解したようだ。おそらく3月末まで動きはなさそうなので、日米の金利差はあまり変わらないのではないだろうか。

こうした背景からドル買い意欲は強いだろう。日銀が150円で介入をするとも思えないことや、本邦輸入企業のドルの買い遅れも相当出ていることを考えるとドルは大きくは下がらないと見ている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、147.50~150.75円。今週はもみあいつつ150円を突破する週になるというイメージ。戦略的には引きつけて、147円台後半から148円にかけてドルの買い場探しをしたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。