この記事は2024年3月13日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Ameer/stock.adobe.com)

2024年3月13日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日12日(火)発表の2月米CPI統計でコア指数が、前年同月比3.8%上昇と前月に続き市場予想を上回る伸びを示したことが、FRBの利下げに対する慎重姿勢を補強する内容に。ただ米金融当局による年内利下げの観測を大きく変えるほどの数字ではない。

この結果を受け、S&P500は反発し最高値を再び更新。米国債は下落(=利回りは上昇)。ドル指数は8営業日ぶりに反発。米ドル/円は一時148円台に反発(高値は148.12円)。

米CPIは無事通過したが、来週19日(火)に日銀金融政策決定会合を控えているため、米ドル/円の149~150円はレジスタンスとしてワークするだろうが米株が落ちきらず、日経平均も反発しているため、米ドル/円も落ちきらずといったところだろうか。

また昨日12日(火)のNY市場では、懸念のNVIDIAが反発しているため、今日の日経平均もまず上値をトライする展開が予想される。

日経平均は、先週のメジャーSQ前日に41,000円のコールが売られ、38,500円や39,000円のプットが断続的に買われていたため、メジャーSQは売りだろうと推察され自分も含め一部のトレーダーは40,000円台で利益確定。

メジャーSQ当日、40,000円台を回復できない相場を嫌気し、一段と利益確定の売りが重なり急落。これで40,000円台が重くなり、いったん調整局面入しているため、焦らず押し目待ち。

現在の為替相場の戦略やスタンス

来週の日銀に備え、マーケットでは米ドル/円の145.00円などのドルプットが物色され、こちらも146円台まで一時急落。米ドル/円は来週の日銀に向け上値の重い展開。

これまでのパターンなら、来週19日(火)に一気に買い戻しだろうか。米ドル/円が乱高下することにより、スイスフラン/円も方向感なく神経質に推移しているが、現在の最弱通貨は円に変わってスイスフランだとしているため、当面スイスフラン/円の戻り売り。

▽スイスフラン/円 日足チャート

240313nishiharaS
(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。