この記事は2024年3月12日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年3月12日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。
現在の為替相場の傾向や相場観
予想外だったのだが、先週後半から米ドル/円は急激に円高になっている。背景としては来週の日銀金融政策決定会合でマイナス金利解除の可能性が相当高くなっていること、そして米国の金融緩和がなんとなく見えてきたことが大きい。また短期的に円売りポジションが急激に積み上がったため、損切りを迫られている部分もある。
一部の海外勢はポジションのアンワインドによって140円前後まで落ちるという期待を持っているが、既にある程度のポジション調整がなされたことや、日銀のマイナス金利が解除されたとしても、その後金利がどんどん上がっていく状況ではないため、その面からの円高圧力には限界があるだろう。
米国の金利がどの時点からどの程度下がっていくかということに関してだが、パウエルFRB議長が「遠くない」という発言をした。とはいえ曖昧な表現なので、ゴールドや仮想通貨価格、株価が高い状況で本格的な金融緩和が出来るのかというと疑問がある。
現在の為替相場の戦略やスタンス
この度の円高に驚いて、もう少し円高が進むのかとも思った。しかしながら146円台前半には200日線も来ており徐々にサポートされている。
そのため、146円台で取引されている時間はそれほど長くなく、なかなか146円台にステイ出来ない状況だ。来週の日銀以降、また円安に行くのではないかと考えている。
▽米ドル/円 日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。