この記事は2024年3月11日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=maru54/stock.adobe.com)

2024年3月11日(月)の8時時点に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、全ての通貨が上昇とドルが全面安の展開で引けた。円は上昇の最上位(+2.01%)に位置しており、米ドル/円とクロス円が下落している。

来週に迫る日銀金融政策決定会合を前に、複数のメンバーからマイナス金利解除に向け、地ならしともとれる発言が飛び出し、円の買い戻しが続く。メディアの報道もこの動きに拍車をかける。

先週末8日(金)の米雇用統計も失業率の上昇となり、ドル売りも続く。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は米国で物価指標であるCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)が発表されるが、予想通りであれば大きな動きにはならないだろう。

明後日13日(水)には春闘の集中回答日をむかえ、経営からの満額回答が相次ぐ場合、賃金と物価の好循環が実現する。日銀のマイナス金利解除に向け、一段前進するわけで、金融正常化に前向きな発言が政府サイドから発信される可能性がある。

米ドル/円は瞬間風速で年初来高値からフルに4円以上下落しており、徐々に150円が遠くなっている。また来週を前に、マイナス金利解除の観測は強まる可能性がある。米ドル/円に関しては、戻りは一旦売りだろう。

今週は米ドル/円で144.50~148.50円、ユーロ/米ドルで1.0850~1.1050ドル、ユーロ/円で158.00~162.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。