この記事は2024年3月27日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=metamorworks/stock.adobe.com)

2024年3月27日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週の中銀イベントで個人的に注目だったのは、まず日銀だ。当初、この日銀を無事に通過すれば、日銀当日(3月19日)に米ドル/円をロングにしようと考えていた。

ただ事前にリークが拡大していたため、日銀発表前からの米ドル/円のロングをキープする形となった。いったん151円台後半でスクエアにした後、再び米ドル/円はロングでキープしている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

日銀の次に注目したのがFRBでもRBAでもなくSNBだ。西原氏付近のグループでは、スイス国内の産業界から利下げ要請が高まっていたこともあり、SNBは利下げする可能性が高いとしていた。ただ金利先物市場ではなぜか28%程度の織り込み度。結果は25bpの利下げが発表され、スイスフランは急落。

西原氏にとってのSNBは、他の中銀より先に動く先行指標として注目している。今回も他の中銀に先駆けて利下げを決行。更にいえばSNBの利下げはECBより先駆けて利下げに踏み切ったと考えている。

SNBの次回の会合は6月20日。SNBは6月6日のECBで利下げが発表されると想定しており、その前に利下げをしたと考えている。実際に6月6日にECBが利下げを実施するとすれば、金利差は変わらないので、「ユーロ/スイスフランは売りか」という質問を受けたのだが、6月20日のSNBでも更に追加利下げをすると考えている。

6月20日の金利先物市場での利下げ織り込み度も75%まで上がっている。結果、スイスフランの下落は続くのではないだろうか。よって、米ドル/円、ユーロ/スイスフラン、日経先物を変わらず押し目買いスタンス継続で臨みたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。