この記事は2024年4月25日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ShiiSan/stock.adobe.com)

2024年4月25日(木)の10時半時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は34年ぶりの155円台へ上伸。日銀が緩和的な金融環境を当面維持するとの見方から円を売る動きが続く中、米長期金利の上昇を受けたドル買いも入り、昨日24日(水)の海外市場で心理的節目の155.00円を上抜けた。

今朝は一時155.41円前後まで上値を伸ばして1990年6月以来の高値を付けている。鈴木財務相は円買い介入について今週23日(火)、「環境が整ったと捉えられてもいい」と述べて市場の動きをけん制していたが、今朝は為替市場について「コメントは控える」と発言。

やや トーンダウンしたようにも見える発言だが、財務省は口先だけで実弾を使う介入には消極的と市場に解釈されればさらに円安が進みかねない状況を危惧した上での「ノーコメント」なのかもしれない。

また、市場には日銀が金融政策の現状維持を決定した直後に円買い介入に踏み切った2022年9月の再現を予想する声もある。

現在の為替相場の戦略やスタンス

円安基調は変わらないと見るが、明日26日(金)の日銀政策発表を前に、本日25日(木)の段階で 大幅な円安が進行する公算は小さいだろう。無論、介入がない限り円高に反転する公算はさらに小さい。

なお、本日25日(木)はNY市場で米1-3月期国内総生産(GDP)・速報値が発表される。前期比年率+3.4%と高い伸びだった10-12月期からは減速する見込みだが、旺盛な個人消費などを背景に+2.5%と堅調を維持すると予想されている。GDPの結果を受けたドルの動きにも注目したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。