本記事は、藤井孝一氏の著書『本当に頭のいい人が実践している AI時代の読書術』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

読書
(画像=MP Studio / stock.adobe.com)

読書を有意義な活動にする工夫

読書を有意義な時間にするには、環境を整えることです。読書環境は、読書体験に大きく影響を与えるからです。また、習慣を形成する上でも大きな影響があります。

◎読書をする場所を考える

まず、読書のための落ち着いた環境を確保します。静かな場所、快適な椅子、良い照明が読書体験を向上させます。また、誘惑を減らす環境を整えることも重要です。

読書の間は、パソコンやスマホなど注意力を奪うデジタル機器も遠ざけて、集中力を高めます。以下に、読書に最適な場所のいくつかを紹介します。

①自宅の静かな場所

自宅で読書することは、最も一般的で便利な選択肢です。特に、書斎など快適な読書スペースを作ることが大切です。ソファやリクライナー、ベッドの隣のスペースに読書用のライトを設置するなど、快適な読書のための環境を整えます。

②公園や自然の中

自然の中で読書することはリラックス効果を高めます。天気の良い日に公園のベンチや木陰で読書することは心地良い体験です。自宅の庭やベランダを活用するのも良いと思います。新鮮な空気と静かな環境は、集中力を高め、読書をより楽しい活動にしてくれます。

③図書館

図書館は、静かで集中しやすい理想的な読書環境です。また、様々な本に囲まれることで新しい本との出合いもあります。周囲の人も本を読んでいますので刺激にもなります。図書館は、読書に没頭できる最高の環境を提供してくれるのです。

④カフェ

音楽やコーヒーの香りが読書を豊かにします。話し声など適度な雑音はかえって集中力を高めます。カフェは、職場でも自宅でもない第三の場所として環境を整えてくれています。ただし、混雑時は避け、朝や夜間、休日の午前など静かな時間帯を選ぶことが必要です。

⑤移動中

通勤や通学、外出や出張など、移動中の時間を利用するのも良い方法です。毎日電車やバス、タクシーの中で読書をすることで、移動時間を有効に活用することができます。

日々必ず要する時間ですので日課にしやすく、スマホ以外の誘惑がないので集中力が高まります。

ここで紹介した場所は、読書に集中するために最適な環境になりえます。ポイントは、読書に集中できること、リラックスできる場所であることです。そんな場所が見つかれば、自分の財産になります。

ただし、あまりにも快適過ぎる環境では、睡魔に襲われます。コーヒーやガム、ストレッチなど睡魔回避の工夫も準備しておけば盤石です。

◎本は、いつ読むべきか

読書を有意義な時間にする上で、いつ読むかも重要です。毎日決まった時間に読書をすれば、読書が日常生活の一部となり、習慣として定着しやすくなります。そのためには、自分にとって読書に最適な時間を見つけることです。以下に、読書のための最適なタイミングのいくつかを提案します。

①朝の時間

朝は、特に集中力が高い時間帯です。どんなに多忙でも、早起きさえすれば比較的確保しやすい時間帯です。1日の始まりに読書をすれば達成感とともに1日をスタートできます。短い時間でも、朝の読書は1日を有意義にする良い習慣になります。

②通勤・通学時間

移動時間を活用することは、読書習慣を作るのに効果的です。電車やバスの中での読書は、その時間を有意義に使う良い方法です。混雑がひどいなら、とりあえずオーディオブックを読書の代わりとすることもできます。

③休憩時間

昼休みやコーヒーブレイクなどの短い休憩時間に読書をすると、気分転換になります。たとえ短い時間でも、日常から離れて書籍の世界に浸ることは、心のリフレッシュにつながります。

④就寝前

夜は一日の締めくくりとして読書をするのに最適な時間です。ベッドでの読書は、睡眠前のリラックスタイムとして効果的です。ただし、思考訓練としての読書は脳を使い、脳を興奮させてしまいます。睡眠の妨げになることもあるので注意が必要です。

⑤週末や休日

週末や休日は、長い時間を読書に費やすことができます。ゆっくりとしたペースで読書を楽しむことで、深い理解や没入感を得ることができます。

読書をする場所や時間は、自分のライフスタイルや好みで決めることです。大切なことは、読書を暮らしに組み込むこと、そして習慣にすることです。読書の時間を確保し、その時間を大切にすれば、読書は単なる脳トレでなく、充実した暮らしの一部になるはずです。

ワンポイント
読書を有意義な活動にするには、「読む場所と時間」が決め手
AI時代の読書術
藤井孝一
経営コンサルタント。株式会社アンテレクト取締役会長。年間1,000冊以上のビジネス書に目を通し、300冊以上読破する愛読家。その経験を活かして発行される要約と書評のメールマガジン『ビジネス選書&サマリー』は、同分野で日本最大級の読者数を誇る。雑誌などのビジネス書特集で本の選定や書評を行い、企業の研修で読み方の指南を行うなど、書籍に関する活動も積極的に行う。自らもビジネス書を多数執筆している。代表作『週末起業』(筑摩書房)をはじめ50冊以上。うちいくつかは中国、台湾、韓国でも刊行されている。
『読書は「アウトプット」が99%』(三笠書房)、『ビジネススキル大全』(ダイヤモンド社)、『投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術』(日本実業出版社)、『成功するためのビジネス書100冊』(明日香出版社)などビジネス書関連の書籍も多い。

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