この記事は2024年5月9日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=shiro/stock.adobe.com)

2024年5月9日(木)の10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日8日(水)から日銀による円安けん制が続いているが、いまのところその効果は薄い。

昨日8日(水)は植田日銀総裁が「過去の局面と比べて為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている」などと述べて、「ほとんど影響はない」とした4月会合後の記者会見での発言を事実上修正。円安が利上げの理由になり得るとの考えを示唆したが、市場は聞く耳を持たずに円安が進行した。

本日9日(水)は、4月会合の主な意見で「円安で基調物価上振れ続けば、正常化ペース早まる可能性」などと早期利上げに前向きな見解が示されたが、40銭ほどドル安・円高に振れただけで数十分後には発表前の水準に戻っている。もはや「口先」だけの対応では円安を止められないとの見方が大勢のようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

イエレン米財務長官が「介入はまれであるべき」と発言したことで、本邦当局は追加の円買い介入を発動しにくくなったとの見方も根強い。

米ドル/円は、日本のゴールデンウイーク中に円買い介入騒動と米4月雇用統計で160.20円台から151.80円台に下落した値幅の半値戻しに当たる156.00円付近に接近。このため本日9日(木)は、いくぶん上値が重くなる可能性はあるが、ドル高・円安基調に変化はなさそうだ。

仮に156円台に乗せれば、市場は次の上値ポイントして先週1日(水)に介入が発動された公算が大きい157円台半ばを強く意識することになるだろう。

▽米ドル/円 4時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。