この記事は2024年5月8日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

FXトレード戦略
(画像=Ei/stock.adobe.com)

2024年5月8日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

財務省は4月29日(月)と5月1日(水)に合わせて9兆円規模の円買い為替介入を実施した可能性が高い。介入は祝日や早朝という流動性が薄い時間に行われており、神田財務官のやり方に賛否あるが、米ドル/円を効率的に押し下げるにはこのタイミングしかなかったのだろう。

参加者は介入後の下がったところを拾っており、構図としては「政府VS市場」といったところだ。また、昨日7日(火)に岸田総理と植田日銀総裁が面会し、面会後、記者団に「円安を十分注視」すると語っている。

先月の日銀政策金利決定会合から明らかにスタンスが変わっており、今後日銀から具体的な政策が出てくるのか注目したい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は為替介入したことで上値が重くなったことは事実だが、日米金利差は埋まることはないので下がったところは丁寧に拾っていきたい。

政府として、160円がデットラインなのだろうが、介入後に数回押さえつけにきた157.50円は、取り急ぎ守りたいレベルなのだろう。

催促相場で上を試しに行く第一感はあるものの、現在マーケットが大きくロングに傾いているので簡単には上値攻略もできず、レンジ入りも想定しておきたい。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。