外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年5月8日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼7日(火)の為替相場
(1):神田財務官「為替相場は安定推移が好ましい」
(2):RBA 中立スタンスを維持
(3):植田総裁 岸田首相と意見交換
(4):ユーロ圏小売売上高は予想を上回る
(5):ミネアポリス連銀総裁「FRBは長期にわたり金利を現行水準に留める必要」

▼7日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:156.00円付近までは自律的に反発する余地/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

7日(火)の為替相場

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期間:7日(火)午前6時10分~8日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):神田財務官「為替相場は安定推移が好ましい」

財務省の神田財務官は、「為替相場はファンダメンタルズに従って安定的に推移することが好ましい」とした上で、「マーケットがそのように健全に機能していれば、政府が介在する必要もなく、市場に任せればいいが、投機などによって過度な変動、無秩序な動きがある場合には、マーケットが機能していないわけで、政府が適切な対応を取らなければいけない」と語った。財務官はまた、イエレン米財務長官が為替介入について「まれであるべきだ」と述べたことに対し「私からコメントするのは不適切なので控える」と述べるにとどめた。「米国の財務省中心に各国当局と意思疎通を密にしており、連携を続けていくことについても全く変わりはない」とも述べた。

(2):RBA 中立スタンスを維持

豪中銀(RBA)は政策金利を4.35%に据え置くことを決定。声明では「サービスのインフレ率がなお高水準で、ごく緩やかにしか減速していない」などとして、根強い物価上昇圧力に警戒感を示した。ただ、「金利の道筋は依然として不透明であり、理事会は何も決定しておらず何も排除していない」として政策運営を巡る中立スタンスを維持。一部には引き締めバイアスを復活させるとの観測があったことから、豪ドルは売りが優勢となった。その後、ブロック総裁は会見で「経済が金利上昇を消化する必要がないことを望む」と発言。市場はこれをハト派的なコメントと受け止めた。

(3):植田総裁 岸田首相と意見交換

植田日銀総裁が岸田首相と意見交換を行うために官邸に入ったとの報道でやや円高に振れる場面があった。植田総裁はその後、「首相とは定期的に意見交換を行っている」と説明。為替についても議論したことを明らかにし「最近の円安については日銀の政策運営上、十分に注視していくことを確認した」と述べた。

(4):ユーロ圏小売売上高は予想を上回る

ユーロ圏3月小売売上高は前月比+0.8%と市場予想(+0.7%)を上回った。これより前に発表された独3月貿易収支(季節調整済)は223億ユーロの黒字だった(予想224億ユーロの黒字)。

(5):ミネアポリス連銀総裁「FRBは長期にわたり金利を現行水準に留める必要」

ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は「堅調な住宅市場が一部要因となりインフレ低下が停滞していることを踏まえると、連邦準備制度理事会(FRB)は金利を長期にわたり現行水準にとどめる必要がある」と発言。総裁はまた、FRBが6月に新たな金利・経済見通しを発表する際、経済指標次第で年内に1回の利下げ、もしくは年内の利下げはないと予想する可能性があると語った。