本記事は、松本幸夫氏の著書『だから思考は現実化する』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
潜在意識には主語がない
マーフィー理論の
それは、24、25年前読んだにマーフィーの著書で、印象深く思った、「潜在意識には主語がない」という意味合いのくだりです。
自分がしてほしいと思うことを他人にせよ、というのは、他人の喜びを我が喜びにするとか、他人の幸福を恨んだり、ねたんだりしてはいけないという教えにも通じてきます。
その理由が、この「潜在意識には主語がない」ということを知るとはっきりわかってきます。
仮に、友人が仕事もうまくいって金回りもよくなり「成功」したとしましょう。このときに、「あいつ、うまいことやりやがって、いつか失敗すればいいのに」と想うと、「あいつ」という主語が取れてしまって、〝失敗すればいい〟というマイナスの想いが潜在意識に刻印されてしまいます。そして、結局どうなるかといえば、そう想った当人が失敗してしまうのです。
だから、ここから導き出されることは、他人が成功したら、「本当によくやった、偉いね」「すばらしいことだ」と、自分も心の底から喜ぶことです。
つまり、「あの人が成功してよくやった」「あの人はすごい」と心の底から思ったなら「あの人」という主語はなくなり、「よくやった、すごい」というようなプラスの想いが潜在意識へと刻印されることになります。
そして、法則通りに、やがて自分の願望も実現するのです。
そこには「類友の法則」が働き、プラスの想いは、プラスの出来事、プラスの現実を引き寄せるということになるのです。
あなたは、他人の喜びを我が喜びとすることができるでしょうか?
潜在意識にまでは至らない例ですが、たとえばスポーツのコーチングでも、マイナスを意識させるのは、同様にまずい結果を招いてしまうことがあります。
野球でいえば、投手が「あのバッターは、低目が得意だから、絶対に低目に投げるな」とコーチに言われると、逆にそこへ投げてしまうようなものです。
「君はフォークがあまりよくないから」とか、「フォームが基本からかけ離れている」などというマイナスの指導はやめたほうがいいでしょう。
良い面を評価して伸ばすという指導方法は、想いを変えることが行動変革にまでつながっていくことになるので、とても有効なのです。
シンクロニティの体験
良い出来事もくり返し起こる傾向があります。これは、潜在意識への刻印のみならず、意味のある偶然の一致というシンクロニシティの理論でもあります。
たとえば、ある人のことを考えていたら、その人から電話があったとか、本を読んでいてちょうど見ていた内容が、そのままテレビのアナウンサーが話していたとか、夢で見たことが実際に起こったり、似た現象が短期間に多発したりなど、シンクロニシティは比較的頻緊に起こります。
世の中には原因があるから、結果が生じるという「因果の法則」の他に、どうやら因果のない、しかしどう考えてみても意味のある出来事は生じるのです。普段意識していなくても、緊急で生命にかかわるようなことが起きたときに、人は多くのシンクロニシティを体験します。
わたしも、家族を亡くしたときに、まだ亡くなったことを知らずに、電車で病院に向かっていたときのことです。偶然、電車で隣り合わせに座っていたお婆さんが花畑の絵を描いていました。それを見てわたしは、嫌な予感がしたのですが、そのあと、お婆さんは、「永山駅はあといくつですか?」と尋ねてきました。そして、こう言いました。「ちょうど亡くなった主人の一周忌でしてね。そこに墓があるんですよ」と。
この時点で、わたしは家族の死を直感しました。その後、こんなお婆さんと隣り合うことはありませんでした。これは、わたしの体験したシンクロニシティです。おそらく世間には、いろいろな状況でシンクロニシティを体験された方が多くいると思います。