本記事は、松本幸夫氏の著書『だから思考は現実化する』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
所有意識を先に持て
説明をわかりやすくするため、「願望」を「物の所有」ということにしぼって解説していきます。
物質的な富がある人は、富のあることを知っているために心そのもの、意識そのものが〝富裕〟な状態にあります。
現に100億円を持っている人は、「わたしには100億円ある」という心の状態にあります。しかし、持っていない人は、当然ながらその心の状態にないわけです。この「100億円」の部分を他の何かに置き換えて考えてみても同じです。
「別荘」「クルーザー」「外車」「邸宅」としてみても、持っている人とそうでない人の意識構造は大きく違ってきます。この違いを分析してみると、次の2点が考えられるでしょう。
それは、
- (1)現実に所有しているかどうか
(2)所有していることを知っている(持っているという意識状態にある)かどうか
ということです。
そうすると、次のことがわかります。
- 本当に豊かな人→ 所有と所有意識を持っている
豊かでない人→ 所有もせず、所有意識もない
つまり、一般の人は、どちらか片方、つまり所有しているのに所有意識がないということはあり得ません。また、所有意識だけあって、所有していない人もいません。
そこで、マーフィー理論は、この人間の意識構造を利用するのです。
つまり、自分は豊かで、欲する物すべてを所有しているのだということを信じて、所有意識を先に持ってみるのです。すると、潜在意識のレベルでは実際に所有していることと同じことになり、状況がそのように整ってくるのです。
これは、一般のルートである、
「手に入った」→ 「自分は持っている」の流れの逆になり、
「自分は持っている」→ 「手に入る」ということになります。
よく、「豊かになるためには、豊かな心になることが何にも増して重要なことである」ということをいわれますが、これは所有意識を先に持つ→ 実際に所有できる、という論理と同じことなのです。
まずは心の中で所有しなさい。やがて現実の所有がやってきます」
(『マーフィー珠王の名言集』産能大学出版部)
マーフィーは、富裕意識を養うために、とてもユニークな方法を紹介しています。これは他に類がないもので、日々の実行によって必ずわたしたちの意識を変えてくれるものです。
それは、請求書を受け取ったときに用いる方法です。
人間は、現実にお金を請求されると、意識そのものは一瞬でも「お金」に集中するので意識に願望が刻印されやすい状況になります。
普通は「支払い」や「自分から出ていく」というようにとらえてしまいますが、そこをマーフィーは逆に考えろというのです。
1. 請求書と同額のお金を受け取ったと思うこと
支払うというのではなくて、自分に入ってきたのだと信じるようにしましょう。はじめは難しくても、半ば暗示にかける感じで構いません。このお金は入ってくるのだ、もしくは入ってきたのだ、と思うことです。
2. そして、感謝する
お金が入ってきたときに、人は多くの場合、「ありがたいな」という意識があるはずです。少なくともお金が入って、「イヤだな」とはならないでしょう。
この「感謝の念」を、請求書を受け取ったときに心に抱くようにするのです。
「私はこの魔法のような公式を多くのビジネスマンに語ってきましたが、いずれの場合にも彼らはその利益にあずかって感謝しています」
(『あなたも金持になれる』産能大学出版部)
また、「人物論」にも定評がある。
著書は『安岡正篤に学ぶ』(総合法令出版)、『できるリーダーの伝え方&語彙力』(三笠書房)などで、累計は220万部を超える。※画像をクリックするとAmazonに飛びます。
- マーフィー理論の黄金律とは?
- 請求書を受け取って「感謝する」とは?
- マーフィー流の願望実現法とは?
- 潜在意識への「刻印」のヒント
- 自分がしてほしいと思うことを他人にせよ