s&p 500 利回り_S&P500の利回りはどれくらい?投資するならどの銘柄がいい?

S&P500は、米国株式市場を代表する株価指数で、大型企業500社の株価を基に算出されます。

本記事では、S&P500の概要やその利回りを投資期間ごとに比較しています。

また、具体的な銘柄として「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などのファンドについて解説やおすすめの証券会社を紹介しています。

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  1. S&P500とは
    1. S&P500の主な投資先
    2. 代表的な米国の株価指数との比較
  2. 利回りとは
    1. 表面利回りと実質利回り
  3. S&P500の利回りを投資期間ごとに紹介
    1. 投資期間5年:平均利回り約12.69%
    2. 投資期間10年:平均利回り約10.62%
    3. 投資期間50年:平均利回り約8.65%
  4. S&P500の利回りが高いおすすめ銘柄
    1. eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
    2. SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
    3. つみたて米国株式(S&P500)
  5. S&P500に投資をして配当をもらうには
    1. ETF(上場投資信託)に投資をする
    2. 投資信託ではもらえない
  6. S&P500は非課税制度の新NISAで買うのがおすすめ
  7. NISAをはじめるのにおすすめのネット証券
    1. SBI証券
    2. 楽天証券
    3. マネックス証券
    4. auカブコム証券
  8. まとめ

S&P500とは

S&P500とは、米国の主要な株価指数の一つです。

米国に上場する大型企業500社の株価を基にしており、企業の時価総額を加重平均して算出されます。

この指数には、IT、金融、医療、エネルギーなど幅広い業種の企業が含まれ、米国経済全体の動向を反映する指標として広く活用されています。

時価総額とは

株式をある時点の株価で評価した場合、どのくらいの金額になっているかを表したもの。「各銘柄の株価×上場株式数」で計算される。

株価の上昇・下落で時価総額も大きく変動するため、S&P500は定期的に構成銘柄を変更し、投資割合の増減も行っています。

時価総額ベースで米国株式市場全体の約80%をカバーしており、米国市場全体の動向がおおむね反映された指数といえるでしょう。

S&P500は投資家にとって重要な基準であり、インデックスファンドやETF(上場投資信託)を通じた運用商品にもよく使われます。

また、米国経済や企業業績の健康状態を測る指標として、ニュースや市場分析でも頻繁に言及されます。

S&P500の主な投資先

S&P500の主な投資先は、以下の通りです。

【S&P500の主な投資先】

企業名 投資割合
Microsoft
(マイクロソフト)
7.23%
NVIDIA
(エヌビディア)
6.61%
Apple
(アップル)
7.59%
Alphabet(Google)
(アルファベット)
4.28%
Amazon
(アマゾン)
3.85%
Meta(旧Facebook)
(メタ)
2.40%
Berkshire Hathaway
(バークシャー・ハサウェイ)
1.60%
Eli Lilly
(イーライリリー)
1.57%
Broadcom
(ブロードコム)
1.52%
JPMorgan Chase
(JPモルガン・チェース)
1.26%
参照:Vanguard S&P 500 ETF
(2024年6月30日現在)

MicrosoftやAppleなど世界を代表するIT企業や、急成長しているNVIDIAなどが主な投資先に含まれており、IT業界への投資割合は全体の32.5%を占めます(2024年6月30日現在)。

代表的な米国の株価指数との比較

米国の代表的な株価指数は、S&P500のほかにNYダウやNASDAQ(ナスダック)が挙げられます。

NASDAQ(ナスダック)は、総合指数とNASDAQ100指数に分かれますが、ここでは投資信託などで指標に用いられるNASDAQ100指数で比較します。

【代表的な米国の株価指数】

(2024年8月7日現在)

S&P500のほうがより多くの銘柄で構成されており、分散投資がしやすい指数です。

直近5年の値動きを見るとIT企業への投資割合が高いNASDAQ100のほうが上昇していますが、下落局面ではS&P500のほうが緩やかな下落率になっていることがわかります。

【直近5年間の各指数の値動き(5年前の株価から見た騰落率)】

直近5年間の各指数の値動き(5年前の株価から見た騰落率)
※水色:NASDAQ100、青色:S&P500、オレンジ:NYダウ
画像引用:TradingView
(2024年8月7日現在)

分散投資をしつつ平均的なリターンを得られればよいと考える場合、S&P500はおすすめできる投資先の一つといえるでしょう。

利回りとは

利回りとは、投資した金額に対して、どれだけの割合で利益が得られたかを示す指標です。

通常は年間の割合で表され「%」で示されます。

利回りの計算式は以下の通りです。

  • 利回り(%)=(1年間の利益額 ÷ 投資額)× 100

例えば、100万円を投資して1年後に5万円の利益が出た場合、利回りは5%となります。

表面利回りと実質利回り

利回りには、表面利回りと実質利回りがあります。

表面利回りは、単純に計算した利回りです。

一方、実質利回りは、税金や手数料などの費用を差し引いた後の利回りを指します。

利回りは投資の効率性を測る上で重要な指標ですが、リスクも考慮する必要があります。

一般的に、高利回りの投資はリスクも高い傾向にあります。

利回りだけで判断するのではなく、リスクとリターンのバランスを考えて投資することが大切です。

S&P500の利回りを投資期間ごとに紹介

S&P500を含めて直近の株価は上昇傾向が続いているため、おおよその利回りを知るにはできる限り長い投資期間でシミュレーションすることが大切です。

ここでは、2024年8月6日までの直近5年、10年、50年の平均利回り(平均リターン)を紹介します。

投資期間5年:平均利回り約12.69%

2019年8月7日終値 2,884
2024年8月6日終値 5,240.03
平均利回り 年率約12.69%

直近5年間は、2020年のコロナ・ショックや2022年のインフレ懸念による下落を除けば上昇相場だったため、平均利回りは高めです。

投資期間10年:平均利回り約10.62%

2014年8月7日終値 1,909.6
2024年8月6日終値 5,240.03
平均利回り 年率約10.62%

直近10年まで見ると、2015年のチャイナ・ショックや2018年の米中貿易摩擦による株価下落などがあり、投資期間5年と比べて利回りは低い傾向です。

ただし、リーマン・ショックやITバブル崩壊などと比べれば下落率が低かったため、平均利回りは年率10%を超えています。

投資期間50年:平均利回り約8.65%

1974年8月7日終値 82.65
2024年8月6日終値 5,240.03
平均利回り 年率約8.65%

1970~1980年代は、日米貿易摩擦が米国で大きな問題になった時期です。

特に1970年代の米国株は、横ばいが続いたため、直近5~10年と比べて平均利回りは低くなっています。

その後、大きく上昇したものの2000~2010年はITバブル崩壊やリーマン・ショックにより株価が暴落しており、直近50年の平均利回りは約8.65%にとどまっています。

逆にいえば、これだけ悪い時期を含めても平均利回りは8%を超えているので、同時期の日経平均の利回り約4.3%と比べれば、十分高いリターンだといえるでしょう。

S&P500の利回りが高いおすすめ銘柄

S&P500は株価指数にすぎないため、投資家は指数へ直接投資できません。

ただし「S&P500に連動した運用方針を採用する銘柄」を買うことで、間接的に投資できます。

S&P500の利回りが高い銘柄は、新NISAつみたて投資枠対象銘柄で比較すると以下の通りです。

【S&P500の利回りランキング(新NISAつみたて投資枠)】

銘柄名 利回り
(直近3年・年率)
eMAXIS Slim
米国株式
(S&P500)
21.18%
SBI・V・S&P500
インデックス・ファンド
21.06%
つみたて米国株式
(S&P500)
21.02%
※為替(米ドル/円のレート)による影響を受けるため、S&P500の利回りとは異なる
(2024年8月7日現在)

運用方針は変わらないものの、銘柄によって運用コストなどに違いがあるため、利回りも多少の差があります。

以下で詳しく解説します。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、三菱UFJアセットマネジメントが運用するインデックスファンドです。

信託報酬は年率約0.0937%と業界最低水準で、長期投資に適した低コストが魅力です。

2024年1月時点での1年リターンは約40.78%で、高いパフォーマンスを示しています。

2025年1月23日現在の基準価額は34,492円で、純資産総額が6兆9,350億円と非常に大きく、投資家からの信頼を得ていることが伺えます。

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

SBI・V・S&P500インデックス・ファンドは、SBIアセットマネジメントが提供するファンドです。

バンガードのETFに投資し、S&P500に連動します。

信託報酬は年率約0.0638%と非常に低く、2024年の1年リターンは約40.55%です。

手数料が安く、つみたてNISAにも対応しているため、初心者にも人気があります。
2025年1月23日現在の基準価額は31,539円で、チャートをみても順調に上昇しており、これは米国株式市場の好調を反映していると思われます。

また、純資産は2兆1,024億円と非常に大きく、資金流入が続いていることがわかります。

過去1年の騰落率は約33.93%で、長期的な成長が期待できるファンドです。

設定来高値は31,602円(2024年12月27日)で、現在の基準価額はその近くに位置しており、安定したパフォーマンスを維持しています。

全体として、安定した成長と低コストが魅力のファンドといえます

つみたて米国株式(S&P500)

つみたて米国株式(S&P500)
※2025年1月23日現在
画像引用:楽天証券 つみたて米国株式(S&P500)

つみたて米国株式(S&P500)は、三菱UFJアセットマネジメントが運用するファンドです。

信託報酬は年率約0.22%で、2024年の1年リターンは約40.59%です。

2025年1月23日現在の基準価額は29,936円で、純資産額は1,295億円と前年比401.68%の増加を記録しています。

少額からの積立投資が可能で、NISAでの運用もできるため、資産形成に適した選択肢です。

S&P500に投資をして配当をもらうには

S&P500は、どの商品を買うかで配当の有無が異なります。

なお、S&P500に投資するには投資信託を買う必要があり、ここでは便宜上「配当」と記載しますが、厳密にいえば配当ではなく分配金です。

ETF(上場投資信託)に投資をする

株のように証券取引所で売買されている投資信託(ETF)を買う場合は、配当がもらえます。

【主なETFの配当利回り(分配金利回り)】

銘柄名 配当利回り
Vanguard S&P 500 ETF(VOO) 1.39%
SPDR S&P 500 ETF(SPY) 1.32%
NEXT FUNDS S&P 500指数
(為替ヘッジなし)
1.04%
(2024年8月7日現在)

配当を受け取りながらS&P500に投資したい人は、ETF(上場投資信託)を選びましょう。

投資信託ではもらえない

S&P500に連動した運用を目指す投資信託は、配当を再投資しているため、もらえません。

投資信託の説明書(目論見書)では「分配方針」が記載されていますが、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)などNISAのつみたて投資枠対象銘柄では、基本的に出さない方針です。

【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の分配方針】

株価が長期的に上昇するのであれば、配当(分配金)を出すよりも再投資していくほうが、長期的な利益は大きくなる可能性が高いです。

これから資産を増やそうと考えている人は、投資信託を選びましょう。

S&P500は非課税制度の新NISAで買うのがおすすめ

新NISAの概要
※上場廃止の恐れがある日本株、レバナスなどリスクの高い投資信託は除外
画像引用:金融庁

S&P500に投資するなら、利益が非課税になる新NISAがおすすめです。
2024年にスタートした新NISAは、旧つみたてNISAと旧一般NISAが一本化され、ETFや投資信託などに投資しやすい制度になっています。

つみたて投資枠でコツコツと積立投資を続ければ、仮にここから株価が暴落しても、安いタイミングで積み立てられるので平均購入価格を下げることが可能です。

暴落後に株価が上昇すれば、大きな利益を得られる可能性もあるでしょう。

NISAをはじめるのにおすすめのネット証券

新NISAは、少額からの長期投資を支援する非課税制度として、多くの方にとって資産形成の有力な手段となっています。

特にネット証券は、その手軽さと手数料の安さから、新NISAを始めるうえで非常に魅力的な選択肢です。

しかし、多くのネット証券が存在するため、「どこで口座開設すれば良いのかわからない」という方も少なくないでしょう。

そこで本章では、新NISAをはじめるにあたっておすすめのネット証券を紹介します。

SBI証券

SBI証券
画像引用:SBI証券

SBI証券は、ネット証券口座開設数No.1を誇る、国内最大手のネット証券です。

取扱商品が非常に豊富で、国内株式、外国株式、投資信託、債券など、幅広い投資ニーズに対応できます。

新NISAにおいては、つみたて投資枠・成長投資枠ともに豊富な投資信託を取り揃えており、選択肢の多さが魅力です。

特に、三井住友カードと連携したクレカ積立では、Vポイントが最大3.0%還元される点が大きなメリットです。

手数料の安さも魅力で、「ゼロ革命」により国内株式の売買手数料が無料になるなど、コストを抑えた取引が可能です。

初心者から経験豊富な投資家まで、幅広い層におすすめできる証券会社です。

楽天証券

楽天証券
画像引用:楽天証券

楽天証券は、楽天グループのネット証券で、NISAの口座数はあらゆる金融機関の中でNo.1です。

楽天証券は、楽天ポイントが貯まる・使える点が大きな特徴です。

新NISAにおいても、つみたて投資枠・成長投資枠で豊富な投資信託を取り扱っており、楽天カードでのクレカ積立では、楽天ポイントが最大1.0%還元されます。

また、楽天銀行との連携「マネーブリッジ」を利用することで、優遇金利が適用されるなど、楽天経済圏を活用する方にとってメリットが多いです。

取引ツールも使いやすく、初心者でも安心して取引を始められます。楽天ポイントを貯めている方や、楽天サービスをよく利用する方におすすめです。

マネックス証券

マネックス証券
画像引用:マネックス証券

マネックス証券は、米国株取引に強みを持つネット証券です。

新NISAの成長投資枠では、米国株だけでなく中国株も手数料無料で取引できる点が特徴です。

クレカ積立では、マネックスカードを利用することでマネックスポイントが付与されるほか、dカードとの連携でdポイントも貯めることができます。

情報提供にも力を入れており、投資情報やレポートが充実しているため、情報収集を重視する方におすすめです。

特に、海外株式への投資を考えている方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

auカブコム証券

auカブコム証券
画像引用:auカブコム証券

auカブコム証券は、KDDIグループのネット証券で、au PAYカードとの連携が特徴です。

新NISAにおいては、つみたて投資枠でau PAYカードを利用したクレカ積立が可能で、Pontaポイントが最大3.0%還元されます。

au経済圏を利用している方にとって、ポイントを効率的に貯められる点がメリットです。

また、三菱UFJフィナンシャル・グループの一員であるため、安定した経営基盤も魅力の一つです。

auユーザーやPontaポイントを貯めている方におすすめの証券会社です。

アプリの使いやすさや、豊富な情報提供が魅力で、投資初心者でも安心して利用できる環境が整っています。

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まとめ

S&P500の利回りは、直近50年で見ても平均8%を超えており十分高い水準です。

日本の個別株の場合、配当利回りが高い銘柄でも5~6%前後のため、配当よりも投資で得られる利益を優先したいのであれば、S&P500は有望な投資先の一つといえるでしょう。

実際に世界的に有名な投資家ウォーレン・バフェットが、妻への遺言で「資産の90%をS&P500に連動した運用を目指す銘柄へ投資するように」と指示しています。

S&P500に投資する商品を買うのであれば、新NISAのつみたて投資枠の対象銘柄「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」がおすすめです。

クレカ積立を行い、ポイントをもらいながらS&P500への投資を始めてみましょう。

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北川 真大

金融系ライター・個人投資家

明治大学法学部卒業後、証券会社に入社。入社後すぐに2級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得し、個人営業に従事。証券営業の経験をもとに金融系の記事執筆やKindle出版を開始し、現在はフリーライターとして活動中。日本株、投資信託、暗号資産、不動産を保有する個人投資家でもあり、日本株の投資歴は累計7年以上に及ぶ。

(提供:Crazy Money Plus+