この記事は2025年4月24日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=LU/stock.adobe.com)

2025年4月24日(木)の午後12時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は一時143円台を回復。一昨日22日(火)に付けた7カ月ぶり安値139.88円前後から3.5円あまり反発する場面があった。その背景は、FRBの独立性に対する懸念が和らいだことと、米中の通商を巡る対立に緩和の兆しが見られることだ。

トランプ米大統領は昨日23日(水)、パウエルFRB議長を解任するつもりはないと明言。解任への懸念で売られていたドルを買い戻す動きが広がった。

また、米中貿易摩擦については、米紙WSJがトランプ政権は対中関税の引き下げを検討していると報じたことで、世界的な景気後退への懸念が和らいだ。

さらには、ベッセント米財務長官が日米通商協議で為替レートの具体的な目標水準を追求することはないと発言。

日本時間本日24日(木)夜もしくは明日25日(金)朝に行われるであろう日米財務相会談で米側から円安是正を強く求められるリスクが後退したとの見方から円が売られた。

ただ、ベッセント長官はG7合意に基づいて通貨安誘導を行わないよう日本に求める考えを示しており、米政権が現状の円相場の水準になおも不満を抱いているようにも見える。

日銀の低金利政策などを円安誘導と指摘される可能性は排除できないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日24日(木)の米ドル/円は日米財務相会談を前に昨日23日(水)に付けた、先週15日(火)以来の高値143.58円前後を超えて大きく続伸する展開にはならないと見ている。

仮に144円台を試しに行くとすれば、日米財務相会合を終えてからになるのではないだろうか。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。