この記事は2025年4月23日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=dai2003/stock.adobe.com)

2025年4月23日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

マーケットの現在の焦点は、関税交渉だが、それに加え、「中銀の独立性」をめぐる動向も極めて流動的だ。

市場の混乱を見て明らかに態度を軟化させたトランプ米大統領は、パウエルFRB議長を解任しない方針に転じ、また対中ディールの可能性も匂わせた。

売られ続けた米ドルには絶好の買い戻し機会が生じ、米ドル/円も足元は140円の攻防から、142円台まで反発している。

為替市場の次なる注目は明後日25日(金)日本時間朝方に予定された日米財務相会談および5月1日(木)の日銀会合だ。

両材料とも、出方によってはカタリストになりかねない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

直近のトランプ米大統領による火消しは念頭に置く必要があるが、関税をめぐる現状に実質的な変化はない。日米の金融政策方針も変わらないなか、米ドル/円は次第に上値が重くなり下落トレンドへと回帰する可能性が高い。

ただし、日米財務相会談での円安容認を見込んだ円買いは相当程度織り込まれているため、円の事実売りを背景とした短期反発には細心の注意を払いたい。

米ドル/円は引き付けて戻り売りから、一切の予断を持たず、短期の回転売買に徹したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。