
総括
FX「メキシコ、ユーロを抜き年間2位浮上。10週連続で週足陽線となるか」メキシコペソ見通し
予想レンジ 7.7-8.2
(通貨2位、株価4位)
(ポイント)
*月間2位、年間でもユーロを抜いて2位、株も好調
*週足が10週連続で陽線となるか
*IMF成長見通し上方修正
*2Q・GDP改善
*米国関税交渉90日延長
*弱点はペメックス債務
*関税交渉後の両大統領のコメントは
*CPIが目標圏内に低下、コアは底堅い
*再び次回の利下げ期待が高まる
*大統領は利下げ期待
*8月7日の政策金利決定までの指標発表は多い
*関税賦課にもかかわらず、メキシコの対米輸出は5月に過去最高を記録
*秋からUSMCA見直しが始まる
*BRICS首脳会議のオブザーバーへ、トランプ大統領は批判
*フィッチ、メキシコ経済の縮小を「軽度」の景気後退に修正=昨年はフィッチの悲観的見通しで経済は後退した
*米との論点=関税、麻薬、移民、LA騒乱、送金課税、USMCA、司法。水、等々
(7月は月間2位、年間ではユーロを抜いて2位に浮上。週足では10週連続陽線なるか)
7月はドル次いで2位、年間でも今年好調のユーロを抜いて2位に浮上。
年間で対円5.97%高。対ドル9.52%高。ボルサ株価指数は年初来15.92%高と米国よりかなり強い。10年国債利回りは9.44%。
ペソ円の週足が10週連続で陽線となるか。あと1日。
(トランプ大統領、関税引き上げを90日間猶予)
トランプ米大統領は7月31日、メキシコからの輸入品に対する現在の関税措置を90日間延長すると発表した。通商交渉の時間をさらに確保するためとしている。主要な貿易相手国に対して関税引き上げを予告しながら、再び譲歩する格好となった。
トランプ氏は今月、8月1日からメキシコからの輸入品に対する関税を25%から30%に引き上げる考えを表明。国境警備問題へのメキシコの対応が不十分なためと説明していた。
一方、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に準拠する多くの製品については、引き続き関税の適用が除外される。
メキシコだけでなく、米国の同じく最大貿易相手国であるカナダや中国とも8月1日の関税合意は出来ないようだ。この3国で米国貿易の約40%を占める。
(2Q・GDP改善。IMFは成長見通し上方修正)
IMFはメキシコの25年成長見通しを4月のマイナス0.3%からプラス0.2%へ上方修正したが、2QのGDPもそれを裏打ちするかのように改善した。2Qは前期比0.7%増。2四半期連続のプラス成長で、予想の0.4%増を上回った。製造業を含む第二次産業とサービス業を含む第三次産業はそれぞれ0.8%、0.7%の増加で、農業、漁業、鉱業を含む第一次産業の1.3%減を相殺した。
まだ力強さはないがメキシコが「景気後退」に陥っていないことを示した。前年同期比では0.1%増、予想は0.2%増。
(両大統領のコメント、関税交渉)
*シェインバウム大統領=私たちはトランプ大統領と非常に良い電話会談を行いました。明日から予定されていた関税の引き上げを回避し、対話を通じて長期的な合意を構築するための90日間を確保しました。
同行したのはフエンテ外務大臣、エブラルド経済大臣、そしてベラスコ北米担当副大臣でした。
*トランプ大統領=私はメキシコのシェインバウム大統領との電話会談行いました。それは非常に成功を収め、ますますお互いを知り、理解し合うことができている。このメキシコとの取引の複雑さは、国境の問題と資産の両方により、他の国々とはやや異なる。私たちは、直近の短期間と同じ取引を90日間延長することに合意した。つまり、メキシコは25%のフェンタニル関税、25%の自動車関税、50%の鉄鋼、アルミニウム、銅の関税を支払い続ける。さらに、メキシコは多くの非関税貿易障壁を即時撤廃することに同意した。今後90日間、メキシコと話し合いを行い、90日以内、またはそれ以上の期間で貿易協定を締結することを目指す。会談には副大統領バンス、財務長官ベッセント、国務長官ルビオ、商務長官ラトニック、米国通商代表兼大使グリア、首席補佐官ワイルズ、政策担当副首席補佐官および米国国土安全保障顧問ミラーが出席した。国境に関しては、麻薬、麻薬流通、米国への不法移民を含むすべてのセキュリティの側面で引き続き協力が行われる。この件にご注目いただき、ありがとう!