アウトソーシングの2200億円MBOが先べん

人材サービスの上場各社で、非公開化に先べんをつけたのが製造系派遣最大手のアウトソーシングだ。米投資ファンドのベインキャピタルと連携した2200億円規模のMBOを経て、昨年6月に東証プライム市場への上場を廃止した。

国内外での積極的なM&Aでグループ事業は急拡大を遂げ、売上高が8000億円に迫る中、効率的な内部統制・ガバナンス体制の構築などの経営課題に対処するためには一旦、非公開化することが必要と判断した。

アウトソーシングは今年7月1日付でBREXA(ブレクサ)Holdingsに社名を改めた。国内トップに立つ製造系・技術系派遣をはじめ、コールセンターや物流関連、米軍施設への人材派遣などを幅広く手がる。人材サービス業界全体での売上高は総合的に事業を展開するリクルートホールディングス、パーソルホールディングスに次ぐ3位につける。

M&A Online

(画像=アウトソーシングが本社を置く丸の内トラストシティ(東京・丸の内)、「M&A Online」より引用)

「出口」として、将来的に再上場か

テクノプロHD、トライト、旧アウトソーシングの3社とも組んだ相手は資金力と世界的なネットワークに勝る海外有力ファンド。

ファンドにとっては投資回収のための出口(エグジット)となるが、各社とも企業価値を高めたうえで、将来的に再上場を目指すとみられる。

文:M&A Online