
総括
FX「人民元は対ドルでジリ高。対米輸出減少を東南アジアで回復。株価は堅調」人民元見通し
(通貨10位、株価9位=上海、香港ハンセンは3位)
予想レンジ 人民元/円 20.5-21.0
(ポイント)
*対ドルでやや強い。株価は堅調、香港ハンセンは30%高
*輸出は対米で30%減少も、東南アジアで23%増
*消費者物価、3カ月ぶりマイナス、コアは上昇
*トランプ大統領、EUにも対中関税引き上げ要請
*メキシコは対中自動車関税を50%に引き上げ
*BRICS加盟国との貿易指数創出
*アリババの脅威 米規制でも打たれ強く躍進で中国株を引っ張る
*米国とはレアアース貿易で激しく対立
*中国は対アフリカ関税ゼロとして関係強化
*米国との関税期限を90日延長
*トランプ大統領、関税免除措置「デミニミス」廃止
*2Q・GDPは5.2%増
(対ドルでやや強い。株価は堅調、香港ハンセンは30%高)
人民元は年間で10位。対円で3.36%安、対ドルで2.95%高。対ドルでやや人民元の上昇傾向がある。25年3月末は対円で3.73%安、対ドルで0.93%高であった。
年初来で上海総合指数は13.74%高、香港ハンセン指数は30.61%高(日経平均は9.88%高)。
10年国債利回りは1.81%でCPI軟調も低下せず。
(8月貿易統計、対米輸出33%減少、東南アジア輸出23%増)
8月貿易統計によると、輸出はドル建てで前年同月比4.4%増と鈍化した。輸入は1.3%増。予想は、輸出は5.0%増、輸入は3.0%増。7月は輸出が7.2%増、輸入は4.1%増。
8月の対米輸出は前年比33.12%減少。一方、東南アジア諸国への輸出は22.5%増加した。
8月の貿易黒字は1023億ドル。7月は982億ドル。
(消費者物価、3カ月ぶりマイナス)
8月の消費者物価(CPI)は前年同月比0.4%低下。予想は0.2%低下。
生産者物価は前年同月比2.9%低下と、35カ月連続のマイナス。予想と一致。
コアCPIは前年同月比0.9%上昇と、1年半ぶりの高水準。需要や消費喚起策による効果が表れつつある。
(EU、対中印関税引き上げの公算小)
EUは、ロシア産原油の主要な購入国であるインドや中国に対し、トランプ米大統領が求めている大規模な関税を課す公算は小さいもよう。トランプ大統領はロシアに圧力をかけるため、中国とインドに対し最大100%の関税を課すようEUに求めたという。
(メキシコは、対中自動車関税を50%に引き上げ)
メキシコのエブラルド経済相は、中国および他のアジア諸国からの自動車関税を50%と、従来の20%から引き上げる方針を明らかにした。