
総括
FX「何があってもドルとともに歩む人民元。株価は沸騰」人民元見通し
(通貨10位、株価9位=上海、香港ハンセンは3位)
予想レンジ 人民元/円 20.4-20.9
(ポイント)
*何があってもドルとともに歩む人民元
*株が熱狂。中国に海外資金が流入
*米中首脳会談は19日か
*鉱工業生産・小売売上高が減速
*金!中国の8月末の金準備増加、中銀が10カ月連続で購入
*輸出は対米で30%減少も、東南アジアで23%増
*消費者物価、3カ月ぶりマイナス、コアは上昇
*トランプ大統領、EUにも対中関税引き上げ要請
*メキシコは対中自動車関税を50%に引き上げ
*米国とはレアアース貿易で激しく対立
*中国は対アフリカ関税ゼロとして関係強化
*2Q・GDPは5.2%増
(何があってもドルとともに歩む人民元)
人民元は月間では9位、米ドルは10位。年間では人民元は10位、米ドルは11位。人民元が強くなっているという報道もあるが、ドル主軸のバスケット制度の下で、ドルに寄り添って動いている。バスケット制度の各国通貨構成比は以下の通り(JETRO資料)。

(株が熱狂。中国に海外資金が流入)
上海総合指数は年初来15.65%高、香港ハンセン指数は34.14%高。(日経の12.27%高、S&Pの12.22%高を上回る。
ゴールドマン・サックスの昨日のリポートからも海外資金の流入が観測される。
昨日は「香港株の南向きファンドによる純購入額は12億ドルに上ったものの、資金流入額は百度(香港ストックコネクトに参加していない)などの主要銘柄への流入額が大きかったことを示している。これは、本日の買いの大部分が海外投資家によるものであることを示唆している。また、南向き取引の割合が1日の出来高の25%を下回っていることも注目に値する」となっている。
10年国債利回りは1.85%で上昇傾向。株式市場の過熱で当局が誘導していると見られる
(米中首脳会談は19日か)
トランプ大統領は、中国系動画投稿アプリ「TikTok」の米事業について、複数の大手企業が買収に関心を示していると述べた。トランプ大統領は19日に中国の習近平国家主席と行う電話会談で最終確認する。
(鉱工業生産・小売売上高が減速)
8月の鉱工業生産は前年比5.2%増と、7月の5.7%増、予想の5.7%増も下回った。
小売売上高は3.4%増。7月の3.7%増、予想の3.9%増を下回った。
テクニカル分析(人民元/円)
ボリバン3σ上限から反落、一時2σ下限も、現在は雲の上は維持
日足、じり安。ボリバン3σ上限から反落、一時2σ下限も、現在は雲の上は維持。8月14日-9月17日の上昇ラインがサポート。9月12日-17日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き、20日線上向き。
週足、依然、雲を越えず。ボリバン2σ上限から小反落。8月11日週-25日週の上昇ラインがサポート。7月28日週-9月8日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、8月は4か月ぶり陰線。9月はここまで陽線。4-7月の上昇ラインがサポート。1月-7月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。
年足、2024年までは5年連続陽線。2025年は陰線スタート。23年-24年の上昇ラインを下抜く。
