
総括
FX「9月は月間最強、金・銀などの上昇が支え」南アランド見通し
「通貨4位、株価4位」
「予想レンジ 南アランド円8.2-8.7」
(ポイント)
*9月は月間最強、金・銀などの上昇が支え
*政策金利据え置き
*8月消費者物価は予想より低下
*強い7月小売売上
*南ア・米国貿易交渉は
*格付けはまだ投資適格には至らず
*2Q・GDP成長率は予想を上回る
*ランドは月足が4か月連続陽線。9月もここまで陽線
*今年は金価格などが上昇していることはメリット
*原油安も南アにとってメリット
*電力供給が安定している 水不足は続く
*中国はアフリカ諸国からの輸入に対しては「ゼロ」関税
*米は、南アからの対米輸出品に30%の関税課す
*南ア、中国自動車メーカーと現地生産推進で協議
(9月は月間最強、金・銀などの上昇が支え)
9月は月間でここまで最強。年間では4位。南ア全株価指数は年初来26.18%高。10年国債利回りは9.16%で低下傾向にある。
米国との関税問題などでの不透明さはあるが金など鉱産物価格の上昇が支えている。また米国との予想される貿易額減少は中国、EUなどとの取引拡大で相殺しようとしている。
(政策金利据え置き)
南ア中銀政策金利を7%に据え置いた。これまでの利下げの影響を見極める間、追加緩和を見送ることを4対2で決定した。
クガニャゴ総裁は、昨年9月以降に実施した計1.25%の利下げの影響がまだ波及している段階だと指摘。「経済にどう影響するか、期待がどう変化するか、インフレリスクがどう変化するかを見極めたい」と述べた。
(消費者物価は予想より低下)
8月の消費者物価は前年同月比3.3%上昇と、7月の3.5%上昇から減速した。
予想は3.6%。
中銀は今年のインフレ率予測を平均3.4%とし、7月の予想(3.3%)から若干引き上げた。今年の経済成長率予測も0.9%から1.2%に引き上げた。
(強い小売売上)
7月小売売上は前年比で5.6%増、予想は前年比で2.7%増、7月は1.7%増。ここ3ヶ月間で最大の伸びを記録。主に、繊維・衣料・履物・皮革製品小売業者が牽引した。
(南ア・米国貿易交渉)
トランプ大統領が南アの輸出品に30%の関税を課してから1か月後、南アは米国との貿易交渉の進展について慎重ながらも楽観的な見通しを示した。南ア貿易省は先週金曜日に発表した声明で、両チームによる3日間の交渉の後、タウ貿易相がグリア米国通商代表と「友好的かつ建設的な」会談を行ったと述べた。南ア政府は、自国の貿易チームがトランプ政権に修正案を提出したことを明らかにした。この修正案には、「米国企業による南アでの鶏肉と豚肉の販売を促進すること」と「米国からの液化天然ガス(LNG)購入を約束すること」が含まれていた。2024年の南アと米国の二国間貿易総額は216億米ドルで、そのうち南アは77億米ドルの貿易黒字を達成した。