この記事は2025年12月4日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Clin_Art/stock.adobe.com)

2025年12月4日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日3日(水)のNY市場では、米11月ADP全国雇用者数が予想に反して減少したことで、労働市場の軟化があらためて意識された。加えて、米11月ISM非製造業景況指数で仕入れ価格指数が低下し、インフレ再加速への懸念が和らいだ。

このため、FRBの利下げ観測が一段と高まったとしてドルが売られたが、対円では155円台を割り込むほどの勢いはなかった。

なお、ドルは豪ドルに対して0.6%下落、対ポンドでは1.0%下落したが、対円の下落率は0.4%だった。

財政懸念がくすぶるなど相応の弱みを抱える円は、ドル売りの対象通貨になりにくいようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日4日(木))はNY市場で米11月チャレンジャー人員削減数と前週分の米新規失業保険申請件数が発表される。これらが米労働市場の軟化を示せばドルは続落することになろう。

ただ、米金利先物の12月利下げの織り込みはすでに90%に達しており、もはや利下げの織り込み余地はほとんど残っていない。

それだけに短期的な米ドル/円の下値余地は限定的とみられ、一昨日1日(月)に付けた154.66円前後の水準は下値支持として機能しそうだ。

その反面、仮に反発しても156円に接近すれば上値が重くなるだろう。

▽米ドル/円 4時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。