この記事は2025年12月2日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Miha Creative/stock.adobe.com)

2025年12月2日(火)の午後12時半時点に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日1日(月)の植田日銀総裁の発言で今月12月の利上げはほぼ既定路線となった。しかしマーケットはこれを織り込んだため、日銀の利上げだけでは円高方向の要因としてはやや弱いかもしれない。

先々週、片山財務相が介入のキーワードとなる「断固」という言葉を使ったため、米ドル/円の上値が非常に重くなったことは事実だ。よって、ショートカバーで上がったとしても、158円を突破する力はおそらくないだろう。

米国の12月の利下げもマーケットでは織り込み済みとなっているが、そのカギを握るパウエルFRB議長の任期が来年2026年の5月まで。もし後任がハセット氏だとすれば大幅利下げをやりそうなので、ドルは来年、結構売られる可能性が高いと見ている。

いつもは植田日銀総裁発言の後円安に行くことが多いのだが、今回は円高方向に行った。「今回利上げをしたとしてもまだ金融緩和的だ」というニュアンスの発言内容があり、今後の利上げの道筋を話したことになるので、マーケットとしては今回で打ち止めという雰囲気ではなくなった。これが余計円買いになった要因だと考えている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、154.45~158.00円。

もみ合いつつも、年末、もしくは来年にかけて円高かと思っている。

戦略としては基本米ドル/円の戻り売りから入りたいと思っており、156円台後半から157円台前半にかけて売り場探しをしたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。