本記事は、ひきた よしあき氏の著書『「何を話していいかわからない」がなくなる 雑談のコツ』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています。
雑談でトスを上げ続けられるかは、「質問の技術」にかかっている
「この人と話をしていると、なんだか楽しい」という人がいます。
話をしていると楽しい人って、どういう人でしょうか。
- 面白い話を、たくさんしてくれる人
- テンションが高く、盛り上げ上手な人
たしかにそういう人も、会話が楽しい人ですよね。
もうひとつ、こういうタイプの人も会話の楽しい人です。
それは、「会話のトスを上げ続ける人」。
一緒にいると会話が弾むのだけど、よくよく考えてみると、相手は「会話のトス」を上げてくれているだけで、つい自分がおしゃべりになって話してしまう。こういうタイプの人です。
話すのが苦手ならば、会話のトス= 相手に聞く、質問することで雑談に加わればいいわけです。
では、具体的に相手に質問を続ける方法を紹介します。
まず、気をつけたいのは、
答えがYES・NOで終わってしまう質問は、すぐに会話が終了してしまう可能性があるので、避けたいところです。
「もう、お昼食べましたか?」
「あなたの嫌いなものはキュウリですか?」
「明日って、水曜日でしたっけ?」
という質問に対しての答えは、「はい」「いいえ」だけで終わってしまいます。
それを防ぐために、質問するときには、英語の「5W1H」を使います。
5W1Hとは「When、Where、Who、What、Why、How」のことです。
この「5W1Hを活用しましょう」ということはよく言われます。
ただし、いざ質問をするときに、5W1Hがいまいちパッと思い出せないという話をよく聞きます。
英語だとイメージしにくいのかもしれません。そこで私は、こう覚えてくださいとすすめています。
- When(いつ)→ 「時間の質問」
- Where(どこで)→ 「場所の質問」
- Who(誰と・どんな人と)→ 「人の質問」
- What(何を)→ 「モノの質問」
- Why(なぜ)→ 「理由の質問」
- How(どのように)→ 「手段の質問」
時間、場所、人、モノ、理由、手段
そう覚えておくのです。
使い方は、こんな感じです。
「私は、前職で営業をしていました」と相手が話したら、
- 「いつまで(その仕事を)されていたのですか?」(時間の質問)
- 「どこで(その仕事を)されていたのですか?」(場所の質問)
- 「どんな人と一緒に仕事をされていましたか?」(人の質問)
- 「営業で、何を売っていたのですか?」(モノの質問)
- 「なぜ、今の仕事に変わられたのですか?」(理由の質問)
- 「どのようにして、今の仕事に変わられたのですか?」(手段の質問)
というように、「6つの切り口」から質問を作ることができます。
質問をゼロから考えるのではなく、まず「6つの切り口」に当てはめて質問する。
相手が、質問に答えるように話してくれたら、その内容から、また「6つの切り口」を考える。
これであなたは、会話のトスを相手に上げ続けることができます。
たとえば、先ほどの「前職が営業」という話の続きであれば、こんな感じです。
相手 「私は、前職で営業をしていました」
あなた 「なぜ、今の仕事に変わられたのですか?」(理由の質問)
相手 「この仕事をやりたいと思っていたからです」
あなた 「それは、いつからそう思っていたんですか?」(時間の質問)
相手 「10年ほど前からです」
あなた 「今は、どんな人と一緒に仕事をしているんですか?」(人の質問)
のように、質問を続けていくことができます。
会話のトスを上手く上げる方法が、もうひとつあります。
それは、「自分の話の最後に、必ず質問をつける」という方法です。
たとえば、こんな感じに。
例:(昨日のサッカーの試合の話をふられる)
→ 「テレビで見ました。私は大興奮でしたが、●●さんはいかがでした?」
例:(リモート会議について意見を求められる)
→ 「リモート会議のほうが個人的にはうれしいのですが、みなさんはどうお考えですか?」
自分の話の最後に質問を入れ、会話を回していくイメージです。
会話のトス役に徹すると、特に自分から話さなくても、口下手に見えません。
それどころか、話を回しているように見えます。
ぜひ、質問を上手く使って、相手の話を盛り上げる技を身につけてください。
経営学者、経営コンサルタントのピーター・ドラッカーは、こう言っています。
「コンサルタントとしての私の最大の長所は、無知になり、いくつかの質問をすることである」
雑談も同じ。無知になって、相手にどんどん質問する。
そうすれば、相手にも喜んでもらえるはずです。
スピーチライター。
1984年生まれ。早稲田大学法学部卒業。
博報堂クリエイティブディレクター/スピーチライターとして活躍。その後、独立し、「言葉のプロ」として教育・講義・オンライン講座で幅広く活躍。
大阪芸術大学客員教授、早稲田大学招聘講師として教壇に立ち、「はじめて『わかった!』と心の底から思えた講義」「一生ものの考える力が身につく」と学生から支持を集める。さらに、社会人向けオンライン学習コミュニティ「Schoo」では毎回約2万人が事前予約するほどの人気を誇る。
著書に『5日間で言葉が「思いつかない」「まとまらない」「伝わらない」がなくなる本』(大和出版)、『大勢の中のあなたへ』(朝日学生新聞社)、『トイレでハッピーになる366の言葉』(主婦の友社)など、累計28万部を突破している。
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