この記事は2025年12月3日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=てんぷら/stock.adobe.com)

2025年12月3日(水)の午後12時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

植田日銀総裁がタカ派シフトも、米ドル/円は底堅い。

次の会合で「利上げの是非を議論」するとした一昨日1日(月)の植田総裁発言は、事実上の「予告」とされた。

もっとも、市場のメインフォーカスはすでに来年の金融政策へと移行していることに加え、1回の利上げで円安トレンドが転換する見込みも小さいことから、円安の基調そのものは継続している。

米ドル相場は、年末決算を控える米企業のレパトリによる実需買いの恩恵を受ける一方、ハセットNEC委員長(ハト派)がFRB議長に指名される可能性が一段と高まっており、上下ともに動きにくい展開となっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

年末にかけた流動性低下期待も背景に、為替は全体として大きな動意を欠く地合いが続くと思われる。

日銀とFedはともに次の行動に向けた地ならしを完了させており、金利スワップ市場の織り込みも80%程度まで進むなか、12月会合でのサプライズ余地は大きくない。

目先の注目は本日3日(水)の米ADP雇用統計とISM非製造業景況指数だ。しかしながら、悪化予想がすでに織り込まれており、リスクは上方向に大きい。

来年の米利下げ織り込みを現状の2回から1回方向へと減らすような結果となれば、米ドルには一定の買い戻しが生じるだろう。

米ドル/円は引き付けて、押し目買いから参入したい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。