この記事は2025年12月17日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Bordinthorn/stock.adobe.com)

2025年12月17日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

早いもので、今年もあと2週間ほど。特に欧米勢はクリスマス休暇を控え、ポジション調整中心のマーケットになりつつある。そんな中、19日(金)に年内最後の日銀金融政策決定会合を控えている。

当初、日銀の利上げはほぼ100%近く織り込まれているため、日銀後は米ドル/円が上値をトライする可能性が高いのでは?と想定していた。

ただ、マーケットの一部には昨年2024年7月31日の記憶が色濃く残っている。日銀は市場予想を上回る内容を発表し、株安・円高がスタート。そして同年8月5日には、日経平均が4,451円安(-12.4%)という歴史的な下落を演じた。

昨年起きたことなので、日銀もかなり慎重なスタンスをキープすると思われる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週19日(金)の日銀までマーケットは極めて不安定になるかもしれない。

注目は植田総裁のコメント。彼のコメントが極めてタカ派であった場合、株の急落を招き、米ドル/円やクロス円が急落する可能性も残っている。逆に極めてハト派なトーンだった場合、ドル円は上値をトライすることになる。

ただし、米ドル/円が160円に急接近すると介入の可能性を残しているため、上昇後に一転して急落する相場になるかもしれないだろう。

年内最後の日銀会合は、クリスマス休暇を控えて流動性が悪化しつつある中で発表されるため、マーケットが荒れる公算が高く、要注意。

昨日16日(火)の米雇用統計でもマーケットの動意は限定的だったため、19日(金)の年内最後の日銀会合と植田総裁のコメントに要注目。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。