この記事は2025年12月17日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Pokki/stock.adobe.com)

2025年12月17日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日16日(火)の米国の経済指標を受け、米ドル相場はやや軟調に推移している。もっとも、労働市場が低迷するなか国内消費は堅調という米経済の全体像は変わらず、雇用統計発表後も市場に特段のトレンド変化は生じていない。

米ドル/円についても、引き続き日銀の利上げとFRBの利下げが意識されており、上値の重い構図は変わっていない。

他方、ユーロも対米ドルで底堅い。相対的に財政不安が少なく、次の一手が利上げとされていることなど背景に、米ドル安の受け皿として1.20ドルの節目が意識されているようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

19日(金)の日銀会合が今週のハイライトとなる。足元の円相場は、継続利上げ示唆や中立金利推定公表の思惑など背景に買い戻しが入りやすい。会合後の事実売り期待は根強いものの、逆行する日米金融サイクルも根拠に短期的には米ドル/円のダウンサイドを見極める展開が続くだろう。

今後流動性が一段と低下する可能性も高いことから、短期仕掛けで局所的にボラティリティが急騰するシナリオは常に警戒しておきたい。

日銀会合から年末にかけての米ドル/円相場は、上下ともに先入観を持たず、機動的な短期回転売買を心掛けたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。