本記事は、中村 裕昭氏の著書『臆病者のための起業法』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
いつでも頭を働かせておく
商売は自分の思考でできている
どんな商売にも寿命があります。会社で働いている人はなかなかイメージしづらいかもしれませんが、そもそも、商売とは永遠に続くものではありません。
僕がやっていた着物の店では、平均月100万円くらいの売り上げでした。原価率5パーセントくらいだったので十分な稼ぎとも言えますが、上限があります。
催事販売などでがんばっても、年商2000万円くらい。店舗というハコを持つ商売の宿命です。
その収入のまま推移すればいいと考えることもできますが、市場の縮小は確実。これは変えられない事実です。事業をスタートした時点で、恐らく10年くらいで撤退だろうな、ということは頭にありました。実際、約10年で店は閉めました。
順調な時期から、終わりを考えておくことは大切です。多くの人が、水が枯れてから井戸を掘ろうとします。でも、変えられない事実を正しく理解しておけば、水が枯れる前に新しい井戸を掘るという選択ができるのです。
それに、今の時代は新しいものがどんどん出てきます。そこにはライバルも隠れています。対応が遅れれば、すぐにお客さんに飽きられてしまいます。とにかく商売自体の消費スピードが恐ろしく早いのです。
世の中のビジネスの多くは、誰かが誰かのビジネスを参考にしたものです。新しいものが出てきたら、すぐ真似されます。だから、また新しいことをしなければいけない。そこで止まってしまうと、たとえトップにいたとしても、すぐに抜かれてしまいます。抜かれてしまうだけならまだ追いかけることができますが、土俵が変わってしまうことすらあります。いわゆるゲームチェンジです。
これまでは同業他社を気にしていればよかったのに、今は別業種から殴り込んでくるライバルもいます。画期的なシステムを武器に、技術革新など新しいルールを業界にぶち込んで、市場を一気にひっくり返すということも少なくありません。
自分をアップデートする習慣
商売に現状維持はありません。経営者はどんなときでも思考を巡らせて、変化に対応していかなければいけません。
一つの商売を長く続けていると、なんとなくマンネリ感が出てきてしまいます。特に注意しなければいけないのは、「臆病者のための起業法」による商売はなんでも最小・最少でやろうとするので、いつの間にか思考も小さくなってしまうことです。さらに結果が出て満足してしまうと、どうしても思考停止に陥りやすいのです。
そうならないために、常に学びが必要です。新たな知識を集めて、行動して、知恵に変えていきましょう。難しいことではありません。
レストランで新しい料理をつくってお客さんに出してみた。反応がいまいちだったからやめた。またつくってみた。今度はおいしいと言われた。じゃあメニューに加える。これと同じです。
どんどん考えて、どんどん試していきましょう。
これができないと、商売が日常に埋もれていってしまいます。毎日店を開けるだけで満足するようになる。店の中でずっとポップのつくり方を考える。確かに、上手につくれるようになるかもしれません。でもその思考は業務に対する思考であって、商売の思考ではありません。その店の中だけでの進化はあっても、もっと広い枠で見たときに変化はないのです。
常に現状に疑問を持って、自分をアップデートしていくことが大切です。自分の思考が狭くなっていると感じたらすぐに動きましょう。
本を読むのもいいし、人の話を聞くのもいい。自分と関係ない業種には参考になることがたくさんあります。学んだことは実践してみましょう。
リフレッシュも大切です。根を詰め過ぎると頭が固まって、新しい発想が出てきません。海外旅行みたいにお金がかかったり、何日も休まないといけなかったりすることではなくて、簡単なことで大丈夫です。
食事、お茶会、ジム、なんでもいいと思います。そこで体力を回復するというよりは、自分の気持ちを楽にしてあげる。疲れたときに、「自分は疲れているんだな」と認めてあげる。それだけでいいのです。
気持ちをリフレッシュさせることで、また新しい考えが出てきます。
新規事業・ニッチビジネス構築を得意とする起業家。
福島県いわき市の工業高校卒業後、和食料理人を経て26歳でアクセサリーショップを開業。
しかし売上不振により1年で廃業。再起を図る過程で、独自の戦略とビジネス構築術を編み出す。
その手法を武器に、着物事業では人口33万人規模の商圏で地域一番店を構築。自転車のリユース事業では、わずか2年で全国に100事業所を展開させた実績を持つ。
現在は、設備メンテナンス事業、組織改革・チーム構築事業、リユース事業の他、複数のプロジェクトを推進。
講演・研修活動にも力を注ぎ、ビジネスやお金の悩みを抱える人々の問題解決を支援。経験に裏打ちされたリアルな知見が、多くの支持を集め続けている。
著書に『常識を捨てたときケタ違いのお金が入ってくる1億稼ぐスモールビジネスの新ルール』(ぱる出版)、『小さな会社で大きく稼ぐ! 最強のビジネスモデル』(つた書房)などがある。
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