「高市トレード」に沸きに沸いた10月。日経平均株価は最高値を更新する展開となり、月末31日は初の5万2000円台をつけた。月間の上げ幅はおよそ7000円に達し、高市早苗政権の誕生を歓迎した。「実力」以上の声も聞かれる強気相場の中、アクティビスト(物言う株主)の動きはどうだったのか。
旧村上系、DeNAなど3銘柄を新規保有
10月中、5%を超える株式の新規保有が複数判明したのが旧村上ファンド系投資会社のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)だ。
シティはディー・エヌ・エー(DeNA)、メガチップス、フェローテックの3銘柄について、大量保有(5%ルール)報告書を関東財務局に提出した。「投資および状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と保有目的としている。
シティはDeNA、メガチップス、フェローテックの3銘柄とも株式を買い増し、保有割合を当初の5%台から順に6.31%、6.38%、6.32%に高めた。いずれもアクティビストとして著名な村上世彰氏の長女の野村絢氏との共同保有だが、その大部分を野村氏が保有する形となっている。
MBO中のマンダム株、保有割合17%超に
旧村上系による新規保有は9月にも高島屋、マンダムで判明しており、2カ月連続。このうちマンダム株の保有割合は買い増しを繰り返し、17.63%まで高めた。
男性化粧品大手のマンダムをめぐっては9月末から創業家によるMBO(経営陣が参加する買収)に向けたTOB(株式公開買い付け)が進行中。
11月10日を買付期間とするが、1株1960円の買付価格に対し、マンダム株価は2400円前後の高値圏で推移しており、MBO成立のためには買付価格の引き上げが避けられない情勢にある。
あいちFG、大垣共立銀で新規保有が判明
地方銀行など金融セクターに特化したファンドを運営する、ありあけキャピタル(東京都中央区)はあいちフィナンシャルグループ(FG)株を大量保有した。5.06%の新規保有が判明後、買い増しを進め、保有割合を6.19%まで高めた。
ありあけキャピタルによる5%超の新規保有は今年3件目で、4月滋賀銀行、5月池田泉州ホールディングスに次ぐ。今回のあいちFGは2022年、愛知銀行と中京銀行の経営統合で設立。今年1月、傘下2行が合併して「あいち銀行」を発足した。
同じく地銀の大垣共立銀行をめぐっては投資会社fundnote(東京都港区)による6.65%(当初の5.39%から買い増し)の保有が判明した。fundnoteは中小企業向けに会計・財務、労務などバックオフィス業務のコンサルティングサービスを手がけるエフアンドエムの株式も5.8%新規取得した。