この記事は2026年1月20日に配信されたメールマガジン「アンダースロー:高市首相は緊縮志向を抵抗勢力として積極財政にブレずに大転換をするため衆院解散を決断」を一部編集し、転載したものです。
高市首相は緊縮志向を抵抗勢力として積極財政にブレずに大転換をするため衆院解散を決断
IS (貯蓄・投資 )バランスでは、家計貯蓄率、企業貯蓄率、財政収支を合計すれば、必ず国際経常収支となります。企業貯蓄率と財政収支の合計がネットの資金需要です。家計貯蓄率+企業貯蓄率+財政収支(政府貯蓄率)-国際経常収支= 0 貯蓄・投資バランスの形によって、経済状況は大きく異なり、望ましい政策の判断基準になります。
需要過多が構造問題となっている経済では、ISバランスは、強すぎる最終需要の家計の動きを起点として、企業貯蓄率までの因果関係の方向性を持ってしまいます。企業貯蓄率が残差となります。改革で効率化を目指す新自由主義が処方箋となります。経済停滞が構造問題となっている経済では、ISバランスは、弱すぎる企業の国内支出を起点として、家計貯蓄率までの因果関係の方向性を持ってしまいます。家計貯蓄率が残差となります。企業の投資と家計へ所得が回る力を促す積極財政が処方箋となります。
高市首相は、19日の記者会見で、衆議院を解散する意向を示しました。2月8日の衆議院選挙で、首相としての信認を国民に問うことになります。高市首相は、これまでの「行き過ぎた緊縮財政の呪縛を乗り越え」、「責任ある積極財政」として、「経済政策を大転換する」ことを示しました。「行き過ぎた緊縮志向」を抵抗勢力としました。6月の骨太の方針に向けて、高市政権の積極財政への大転換の動きは全くブレておらず、衰えていません。高市首相の悲願として、食品を2年間は消費税の対象としないことについて「実現に向けた検討を加速する」と、表明しました。高市政権の支持率は高く、連立政権は安定多数の議席を獲得し、勝利するとみられます。
企業の国内支出の不足による経済停滞と家計のファンダメンタルズの悪化が構造問題である日本経済への処方箋が、積極財政であることは疑う余地はありません。ISバランスが、強い因果関係の方向性をもってしまうこと自体が、構造問題であると考えられます。高市政権の成長戦略は、積極財政の方針の下、官民連携の成長投資の拡大で、企業を貯蓄超過から投資超過に戻し、経済停滞の構造問題の解消を目指すことです。
IS (貯蓄・投資 )バランスでは、家計貯蓄率、企業貯蓄率、財政収支を合計すれば、必ず国際経常収支となります。企業貯蓄率と財政収支の合計がネットの資金需要です。
家計貯蓄率+企業貯蓄率+財政収支(政府貯蓄率)-国際経常収支= 0
バランスは恒等式で、いつでも成立します。事後的に判明するため、政策の判断基準にならないというのは間違いです。
恒等式であるため、経済的な意義は小さいというのも間違いです。三角形の内角の和は必ず180度だから、三角形の種類はないということに等しい間違いです。
貯蓄・投資バランスの形によって、経済状況は大きく異なり、望ましい政策の判断基準になります。
企業貯蓄率がプラスで、財政収支の赤字も小さく、ネットの資金需要が小さいと、家計に所得を回す力と通貨の増加力が弱く、構造不況になってしまいます。財政支出の拡大・減税が必要になります。
企業貯蓄率が大きなマイナスで、財政収支の赤字も大きく、ネットの資金需要が大きいと、家計に所得を回す力が強く、景気過熱・インフレになります。財政支出の縮小・増税が必要になります。
構造不況の継続によって、家計のファンダメンタルズが極めて悪化した結果、家計は最終需要者としての力がなくなってしまいました。企業と政府が支出をして、家計に所得が回った分だけ消費をするという受動的な存在となってしまいました。
需要過多が構造問題となっている経済では、ISバランスは、強すぎる最終需要の家計の動きを起点として、企業貯蓄率までの因果関係の方向性を持ってしまいます。企業貯蓄率が残差となります。改革で効率化を目指す新自由主義が処方箋となります。
経済停滞が構造問題となっている経済では、ISバランスは、弱すぎる企業の国内支出を起点として、家計貯蓄率までの因果関係の方向性を持ってしまいます。家計貯蓄率が残差となります。企業の投資と家計へ所得が回る力を促す積極財政が処方箋となります。
企業の国内支出の不足による経済停滞と家計のファンダメンタルズの悪化が構造問題である日本経済への処方箋が、積極財政であることは疑う余地はありません。企業貯蓄率と需給ギャップの相関関係は非常に強く、企業の国内支出の経済停滞の原因であることは明らかです。
高市首相は、19日の記者会見で、衆議院を解散する意向を示しました。2月8日の衆議院選挙で、首相としての信認を国民に問うことになります。高市首相は、これまでの「行き過ぎた緊縮財政の呪縛を乗り越え」、「責任ある積極財政」として、「経済政策を大転換する」ことを示しました。「行き過ぎた緊縮志向」を抵抗勢力としました。6月の骨太の方針に向けて、高市政権の積極財政への大転換の動きは全くブレておらず、衰えていません。高市首相の悲願として、食品を2年間は消費税の対象としないことについて「実現に向けた検討を加速する」と、表明しました。高市政権の支持率は高く、連立政権は安定多数(243議席、すべての常任委員会で委員の半数を確保し、委員長を独占)の議席を獲得し、勝利するとみられます。
ISバランスが、強い因果関係の方向性をもってしまうこと自体が、構造問題であると考えられます。ISバランスの各要素が、その他の要素の強い制約を受けずに決まるようになれば、構造問題は解消します。高市政権の成長戦略は、積極財政の方針の下、官民連携の成長投資の拡大で、企業を貯蓄超過から投資超過に戻し、経済停滞の構造問題の解消を目指すことです。
図1:需要過多が構造問題の因果関係の方向
図2:企業の国内支出の不足で経済停滞が構造問題の因果関係の方向
図3:企業貯蓄率と需給ギャップ
出所:内閣府、日銀、クレディ・アグリコル証券)
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