主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年5月1日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼30日(木)の為替相場
(1):米中央軍イランへの連続攻撃の計画を準備
(2):三村財務官「最後の退避勧告」
(3):イラン最高指導者 核やミサイル能力を「守り抜く」
(4):英中銀 3つのシナリオ提示
(5):ECB 6月会合が「適切な評価のタイミング」
(6):米PCEデフレーター 予想通りに伸びが加速
(7):日経新聞 政府関係者が「為替介入の実施を認めた」
▼30日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:底堅い推移が見込まれる/ ▼注目の経済指標・イベント
30日(木)の為替相場
期間:30日(木)午前6時10分~1日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):米中央軍イランへの連続攻撃の計画を準備
トランプ米大統領はイランに対する軍事行動の可能性を巡る新たな計画について、30日に米中央軍のクーパー司令官から説明を受ける模様だと米ニュースサイトのアクシオスが報じた。米中央軍は、イランに対し、インフラ施設を標的に含めるとみられる「短期間かつ強力な」連続攻撃の計画を準備しているとのこと。
(2):三村財務官「最後の退避勧告」
片山財務相は「いよいよ断固たる措置を取るタイミングが近づいている」と述べて円買い介入を示唆。その後、三村財務官も「これは最後の退避勧告」と表明し、円安が進んだ市場の動きを強くけん制した。
(3):イラン最高指導者 核やミサイル能力を「守り抜く」
イランの最高指導者モジタバ師は国営メディアを通じて声明を発表。ホルムズ海峡から「敵対勢力の悪用を根絶する」と強調し、米国がイランの港に出入りする船舶への海上封鎖を続けていることに対して対抗していく姿勢を示した。また、核やミサイル能力は「国家の資産」だとして、「水や領土と同じように守り抜く」と主張し、今後のアメリカとの協議でも譲歩しない姿勢を示唆した。
(4):英中銀 3つのシナリオ提示
英中銀(BOE)は政策金利を予想通りに3.75%に据え置いた。同時に発表した金融政策委員会(MPC)の議事録で、据え置きは8対1の賛成多数で決定したことが明らかになった。ピル委員は利上げを主張して据え置きに反対票を投じた。なお、BOEはイラン戦争に伴う不確実性がきわめて高いことから従来のインフレ見通しを撤回した上で、エネルギー価格の動向とインフレの2次効果の違いに基づく3つのシナリオを提示。3つのシナリオはいずれも利上げが必要になる見通しを示したものであり、最も深刻なケースでは66~151bp(0.66%~1.51%ポイント)の利上げが必要となる可能性を示唆した。ベイリー総裁は、今回のメッセージを「利上げが行われるという、ある種の隠れたメッセージと受け取るべきではない」と述べたが、市場の利上げ観測自体は否定しなかった。
(5):ECB 6月会合が「適切な評価のタイミング」
欧州中銀(ECB)は政策金利である預金ファシリティ金利を予想通りに2.00%に据え置いた。声明で「インフレの上振れリスクと経済成長の下振れリスクは一段と強まっている」との認識を示した。ラガルド総裁はその後の会見で「利上げの可能性についても長時間にわたり深く議論した」と明言。中東情勢の影響を見極めるのに、(経済見通しを更新する)6月会合が「適切な評価のタイミングになる」とも述べた。なお、これより前に発表されたユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+3.0%に加速(3月+2.6%)したが、同コアHICPは+2.2%に鈍化(3月+2.3%)した。
(6):米PCEデフレーター 予想通りに伸びが加速
米3月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は前年比+3.5%、同コアPCEデフレーターは前年比+3.2%といずれも市場予想通りに2月の+2.8%、+3.0%から伸びが加速した。同時に発表された米新規失業保険申請件数は18.9万件と予想(21.2万件)を下回り前週(21.5万件)から大幅に減少。これにより4週平均の申請件数は20.8万件となり前週時点の21.1万件から減少した。また米1-3月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比年率+2.0%と市場予想(+2.3%)には届かなかったが10-12月期の+0.5%から成長が加速した。一方、GDPの7割を占める個人消費は前期比年率+1.6%と市場予想(+1.4%)は上回ったが、10-12月期の+1.9%から鈍化した。
(7):日経新聞 政府関係者が「為替介入の実施を認めた」
1年9カ月ぶりの高値となる160.70円台を付けていたドル円が155.50円台まで5円超下落するなど、円相場が急伸したことについて、日本経済新聞は政府関係者が「為替介入の実施を認めた」と報じた。