主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年6月17日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼16日(火)の為替相場
(1):日銀 予想通りの利上げ
(2):RBA 予想通りの金利据え置き
(3):内田副総裁会見
(4):ZEW景気期待指数 予想以上に改善
(5):イラン産原油、燃料販売開始へ
▼16日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:FOMC次第で上値を試す動きに/ ▼注目の経済指標・イベント
16日(火)の為替相場
期間:16日(火)午前6時10分~17日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀 予想通りの利上げ
日銀は予想通りに政策金利を0.75%程度から1.0%程度へと引き上げた。声明では「政策金利の変更後も緩和的な金融環境は維持されるため、引き続き経済活動をしっかりとサポートしていくと考えている」と表明。今後については「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」「調整のタイミングやペースは、中心的な見通しが実現する確度やリスクを点検しながら検討する」とした。浅田委員は生産・雇用の下振れリスクの方が大きく金融市場調節方針を据え置くことが望ましいとして反対したが、その他7人の賛成で利上げが決定した。また、長期込国債の買入れ計画についても事前の報道通りに2027年4月以降は減額を停止し、月間2兆円程度の買い入れとすることを決めた。
(2):RBA 予想通りの金利据え置き
豪中銀(RBA)は予想通りに政策金利を全会一致で4.35%に据え置いた。声明で「年初から政策金利目標を3回引き上げた結果、金融環境は以前よりも引き締まり、予想通りに景気減速の兆候が見られる。しかし、インフレ率は依然として高水準にあるため、理事会はこれまでの利上げに対する反応と原油供給途絶の影響を評価する間、政策金利目標を据え置くことが適切であると判断した」と説明。その上で「必要に応じて政策金利目標をさらに引き上げることを含め、その目標達成のために必要と判断されるあらゆる措置を講じる」と表明した。ブロック総裁はその後の会見で「今回は利上げを検討しなかったものの、インフレについては依然として懸念しており、さらなる利上げの可能性も排除しない」とあらためて表明した。
(3):内田副総裁会見
日銀の内田副総裁は、病気療養中の植田総裁に代わって行った会見で「基調的な物価上昇率が2%の物価安定目標を超えて上振れていくリスクがある」として、今後も利上げを継続する姿勢を示した。一方で、利上げのペースや最終的な到達点についての明言は避けた。また、「為替相場は我々のターゲット・目標ではないが、経済・物価に影響を及ぼす重要な要因の一つだ」として、円安が物価に及ぼす押し上げ効果が従来より大きくなっているとの認識を改めて示した。植田総裁の体調や職務の続行に関しては「短期の入院なので大きな影響はない」とも語った。
(4):ZEW景気期待指数 予想以上に改善
独6月ZEW景気期待指数は10.5と市場予想(-5.5)に反して前月の-10.2から改善。ZEW(欧州経済研究センター)のワムバッハ所長「市場関係者はイラン紛争が終結に近づいているとみている」と指摘した。
(5):イラン産原油、燃料販売開始へ
米国はイランとの戦闘終結に向けて合意した覚書に基づき、イランが原油や燃料の販売を直ちに開始することを認める方針だとウォールストリートジャーナル(WSJ)紙が報じた。なお、G7首脳会議に出席中のトランプ米大統領は、イランとの合意について「決着済み」であり、イランの核開発を阻止するものだと述べた。その上で「米国はイランに資金を投じず、戦争賠償金も支払わない」と強調した。