この記事は2026年10月7日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2026年10月7日(水)の午前8時過ぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
先週後半、フランス国債の急落をきっかけに、ユーロ/米ドル、ユーロクロスが突然急落した。
ヘッジファンドのポジションの巻き戻しに加え、象徴的だったのが、三井住友DSアセットマネジメントによるフランス国債の全額売却だ。この前後に、ユーロ/米ドルとユーロ/円が崩れた。
(出所:ブルームバーグ)
三井住友DSアセットマネジメント、グローバル債券チームのチーフ・ポートフォリオマネジャー、國部真嗣(くにべ・しんじ)氏が、フランス国債を全額売却(ポジションをゼロに)
ところが6日(火)の外国為替市場では、ユーロ/米ドル、ユーロクロスがそろって大きく値を戻した。ユーロ/円も178円台を回復している。
きっかけは、フランスの極右政党・国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン党首が発表した財政赤字の削減案。ルペン氏は、2027年の財政赤字をGDP比3.7%まで縮めるという目標を示した。現政権の予算案の目標5%を大きく下回る数字だ。そのうえで、遅くとも2032年までに3%未満に縮め、それまでに累計1,400億ユーロを超える歳出を削減するとしている。来年の大統領選で有力とされるルペン氏は、これまで「財政規律派ではない」と見られてきた。その本人が、投資家の信頼を取り戻すメッセージとしてこの計画を打ち出したことで、市場にはいったん安心感が広がり、フランス国債も上昇を保った。
ただ、ルペン氏は同時に、ECBにユーロ圏全体の借入コストを下げるよう介入を求めている。これに対して、レスキュール経済・財務相は、フランスがECBの支援を必要とする状況には「ほど遠い」とすぐに反論。
また、レスキュール氏は、予算協議が行き詰まった場合には、憲法上の特別な権限を使って議会の採決を経ずに歳出削減を成立させる用意があるとしている。もっとも、ルペン氏の赤字削減案はあくまで案にすぎず、実際の政策ではない。これだけでフランス国債の混乱が収まるわけでもないため、ユーロの上値はまだ限定的だと見ている。
一方で、ECBが介入する可能性もゼロではない。ルペン氏が公然と介入を求め、フランス国債のストレスが続くなかでは、ECBの姿勢が変われば、ユーロが一段と買い戻される展開もあり得る。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今後も、フランス国債とユーロ/米ドル、ユーロクロスの動向に注目したい。
▽ユーロ/米ドル 日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。




