この記事は2026年10月2日にSBI証券で公開された「NISA向き?20万円未満!好業績期待の主力15銘柄」を一部編集し、転載したものです。
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NISA向き?20万円未満!好業績期待の主力15銘柄
9月相場が終わりました。9/30(水)に3営業日ぶりの大幅反発となったこともあり、日経平均株価の9月末終値は66,753円と、8月末終値(66,311円)を上回り、月間で上昇を確保しました。ただ、四半期単位で見ると、7~9月期は7月の大幅下落が響き、前四半期(4~6月期)比でマイナスとなりました。四半期単位での下落は6四半期ぶりです。4~6月期には、AI・半導体関連銘柄を中心に急騰する銘柄が相次ぎ、日経平均株価は前四半期比で37.2%も上昇しました。7~9月期は、その反動が表れた形です。
そうした中、10/1(木)に日銀短観が発表され、9月時点の大企業・業況判断指数(全産業)は、6月時点で示された「先行き」の見通しを大幅に上回りました。好調な企業業績は、10月以降の株式市場にとって追い風になると期待されます。10/1に日経平均株価が急騰した背景には、こうした企業業績の好調に加え、米半導体大手マイクロン・テクノロジー(MU)の好決算や、米物価指標の下振れを受けた米利上げ観測の後退などが影響した可能性もありそうです。当面、日本株は戻りを試す展開も期待されます。
こうした状況の中、NISA(少額投資非課税制度)の投資枠を設定したものの、株式投資の「最初の一歩」を踏み出せない方も少なくないと思います。そこで今回の「日本株投資戦略」では、「証券投資の日」(10/4)を控えていることもあり、株式投資初心者の方にも比較的投資しやすい銘柄を抽出するため、スクリーニングを行ってみました。
対象は、東証プライム市場上場銘柄(9/30時点の上場会社数は1,544社)のうち、時価総額1兆円以上の201銘柄です。時価総額とは、その企業の発行済み株式をすべて買い取るために必要となる金額です。時価総額が1兆円以上の銘柄は、同市場の上場会社数の約13%にすぎません。したがって、東証プライム市場の「主力銘柄」と表現してもおかしくない銘柄群だと思います。その中から、純利益の増加が見込まれ、配当利回りが市場平均を上回る銘柄に絞り込みました。
さらに、100株当たりの投資金額が20万円未満の銘柄に限定しています。そのため、100万円の投資資金を用意できれば、少なくとも5銘柄に分散投資することが可能です。なお、東京株式市場で現在人気を集めている「AI・半導体」関連銘柄は含まれていません。同関連銘柄には株価水準の高い「値がさ株」が多いため、スクリーニングの結果、残らなかった格好です。ただ、「AI・半導体」関連銘柄には値動きの激しい銘柄も多いため、ある程度株式投資に慣れてから、投資を検討してもよいかもしれません。
時価総額上位の銘柄群であるため、企業名や事業内容をおおむね把握している銘柄も多いのではないでしょうか。投資先の企業名や事業内容に親しみがあるだけでも、株式投資の「最初の一歩」を踏み出しやすくなるかもしれません。
★スクリーニング条件
(1)時価総額1兆円以上の東証プライム市場上場銘柄(証券業を除く)
(2)株価2,000円未満
(3)市場予想(Bloomberg)1株配当金をベースにした配当利回りが2.5%(9/30時点)以上
※9/30時点の東証プライム市場の予想配当利回りは2.44%
(4)純利益・・・前期実績、今期市場予想、来期市場予想がいずれも黒字、かつ今期・来期ともに増益予想
(5)取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く(空売り規制銘柄は除きません)
掲載銘柄は上記条件をすべて満たしています。掲載の順番は時価総額(9/30時点)が大きい順です。
一部掲載銘柄を解説!
東京海上ホールディングス(8766)~積極的な株主還元を展開。株式分割で個人投資家も買いやすく
◎日本最初の損害保険会社として設立。早くから海外展開を視野に事業を拡大
1879年に日本最初の損害保険会社として設立されました。1880年にはロンドン、パリ、ニューヨークで元受営業を開始しており、設立当初から海外を視野に入れた事業展開を進めてきました。日本に車が1,000台ほどしかなかった1914年には、早くも自動車保険を開始しました。1923年の関東大震災では、業界で唯一、自社資金による「お見舞金」の支払いを実現しました。
時を経て、2004年に「東京海上」が「日動火災」と合併し、2008年には「東京海上ホールディングス」へ社名を変更しました。2008年以降は海外保険事業を拡大し、2026年3月には、米投資会社「バークシャー・ハサウェイ・グループ」と戦略的提携を開始しています。
8/12(水)に2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)決算を発表しました。保険収益は2兆471億円(前年同期比12.3%増)、純利益は2,643億円(同3.3%増)となりました。修正純利益(IFRSで定義された科目ではないものの、同社が投資者にとって有用と判断して公表している指標)は、2,613億円(同3.6%減)となりました。※以下も含め億円未満は切り捨て
国内の修正純利益が988億円(前年同期比173億円減)となる一方、海外は1,643億円(同138億円増)となりました。2027年3月期通期では、純利益8,300億円(前期比56.2%増)、修正純利益9,500億円(同7.8%増)が会社計画です。修正純利益の32%を国内、67%を海外で稼ぐ計画です。
◎株主還元の積極化が市場の話題に
同社は8/25(火)に「株式分割および株主優待制度の導入」を発表し、話題になっています。株式分割については、9/30を基準日として1株を15株に分割しました。同社株価は9/28終値が8,075円でしたが、株式分割を反映した9/29終値は523.2円となりました。100株当たりの投資金額は、80万円超から52,000円程度に下がった形であり、個人投資家にも買いやすい株価になりました。中期的には、同社株の売買代金増加につながる要因になりそうです。
新設される株主優待は、初回の基準日を2027年3月末として実施される計画です。3年間、100株以上を継続保有することを前提に、初回は7,500円相当の電子マネーが贈呈される計画です。その後も、継続保有により毎年2,500円相当が贈呈される計画です。
これら一連の施策により、新規の個人投資家の獲得が期待できそうです。また、グループ内に機関投資家を有する同社が株主優待を導入することは、株主優待制度の広がりに寄与する側面もありそうです。
なお、配当については、配当性向50%を目安としています。原則として減配せず、利益成長と連動した安定的な増配を実施する「累進的配当」が基本政策で、足元では増配基調が続いています。2027年3月期は、第2四半期末122円50銭(すでに権利落ち)、期末122円50銭、年間245円を計画していました(株式分割前)。株式分割に伴い、期末配当金の計画は8円17銭に修正されます。会社予想ベースの予想配当利回りは、10/1終値521円で計算すると3.13%となります。
なお、本年5/21~12/23を取得期間とする自己株式取得を実施中です。8月末時点では取得価額総額の上限に対し、累計で2.26%の進捗です。取得株式総数の上限は、株式分割による変更後で19億5,000万株、取得価額総額の上限は2,000億円の計画です。
横浜フィナンシャルグループ(7186)~金利上昇局面が追い風となりやすい銀行株。同社には「地の利」も味方に
◎ポテンシャルの高い東京・神奈川が主戦場
1920年に横浜最大の七十四銀行が破綻し、預金者の救済と地域経済の安定を図るため、地元財界が立ち上がって設立した「横浜興信銀行」が母体です。1957年に「横浜銀行」へ社名を変更し、2016年には東日本銀行と経営統合して、現在の体制となりました。2025年10月には、社名を「コンコルディア・フィナンシャルグループ」から現在の「横浜フィナンシャルグループ」に変更しました。傘下には、横浜銀行のほか、東日本銀行、L&Fアセットファイナンスほか39社が属しています。
会社資料によると、東京・神奈川には上場企業の約6割が集積しており(2026/05/12時点)、富裕層も集中しています。同社は、そうしたポテンシャルの高い東京・神奈川に数多く出店していることが強みです。
日銀は政策金利の引き上げを本格化しています。国内貸出金の比率(2025年3月期)は、メガバンク3社合計の63%に対し、同社の貸出金は約96%が国内向けであり、国内金利上昇の恩恵は大きいとみられます。
◎政策金利上昇で業務粗利益も上振れの公算。株主還元にも積極的
8/5(水)に2027年3月期第1四半期(2026年4月~6月期)決算を発表しました。経常収益は1,309億9,800万円(前年同期比15.9%増)、純利益は320億2,800万円(同18.4%増)となりました。金利環境の改善に伴う貸出金利息の増加などが寄与しました。
貸出金利回りと預金等利回りの差(横浜銀行・東日本銀行・神奈川銀行の合計)は、2025年3月期第1四半期には0.974%でしたが、2026年3月期第1四半期には1.064%、2027年3月期第1四半期には1.225%まで拡大し、業績に寄与しています。
同社の試算によると、2026年6月の政策金利引き上げ(0.75%→1.0%)は、2028年3月期の業務粗利益を140億円、純利益を100億円、ROEを0.7ポイント程度押し上げる計算です。日本銀行は2026年9月にも政策金利を1.0%から1.25%へ引き上げており、同社の利益をさらに押し上げることが期待されます。
2027年3月期の会社予想純利益は、8/13時点で前期比21.1%増の1,290億円と、過去最高益を更新する見込みです。2028年3月期も増益基調の持続が期待できそうです。
株主還元には前向きです。配当性向40%を目安とする累進的な配当政策を基本とし、機動的に自己株式の取得も行う方針です。2027年3月期は、1株当たり47円の配当を計画しています。
さらに足元では、8/6~11/30を取得期間とし、株式総数1,600万株(自己株式を除く発行済株式総数の1.43%)、取得価額総額200億円を上限とする自己株式取得を実施中です。8/31時点では、買付総額の42.5%まで進捗していると公表されています。
▽当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。






