この記事は2026年9月4日にSBI証券で公開された「20万円未満で買える好業績・有配予想の「9月優待銘柄」」を一部編集し、転載したものです。
目次
20万円未満で買える好業績・有配予想の「9月優待銘柄」
9月相場は波乱のスタートも、権利・配当取りにはチャンスの側面
9月相場は波乱のスタートとなりました。9/2(水)には日経平均株価が前日比1,889円安となり、東証プライム市場の値下がり銘柄数は全体の92.35%に達しました。中東情勢の混迷が続きインフレ懸念が残る中、世界的に金利上昇傾向が強まっていることで、株価への悪影響が心配されています。
過去30年の、株価指数の月別平均騰落率(2026年8月末時点)をみると、米S&P500指数は0.7%下落で12ヵ月中ワーストの成績です。その影響もあり、日経平均株価の9月も平均で0.3%下落(12ヵ月中ワースト3)と冴えません。9月は歴史的にも同時多発テロ(2001年)やリーマンショック(2008年)等、株式市場に動揺を与える出来事が多かった記憶があります。2026年9月は、FRB(米連邦準備制度理事会)や日銀による利上げが有力視され、金利上昇傾向が強まっており、波乱への心構えをしておいた方が賢明かもしれません。
ただ、中長期的には、日本株の上昇は続くのではないでしょうか。適度なインフレは株価に追い風の側面もあるためです。企業業績も好調で上場企業の純利益は2027年3月期に6年連続で最高益を更新する見込み(8/17付・日本経済新聞)です。また、上場企業による株主優待制度の導入が再び増えてきたことや、配当の増加等により、株式投資の魅力が増してきたことも重要な要因と考えられます。前者についてはSBI証券の株主優待検索サイトで検索可能な銘柄は1,699銘柄(9/3時点)に達しています。後者については、上場企業の配当総額が2027年3月期に約23兆円と、やはり過去最高記録に達する見通しです(8/13付・日本経済新聞)
株主優待や配当を享受しつつ、中長期的視野からトータルリターンを高めたい投資家にとり、逆に9月は投資好機のひとつになる可能性もありそうです。
スクリーニング条件と「優待権利取り」の注意点
今回の「日本株投資戦略」では、9月に株主優待の権利が確定する銘柄をご紹介します。20万円未満で株主優待の権利が獲得でき、業績好調で、通期ベースでの配当が見込める「好条件」銘柄の抽出を試みました。スクリーニング条件は図表下の脚注に詳細を示した通りです。
なお、「9月に権利が確定する株主優待銘柄」のほとんど(図表の銘柄はすべて)が9/28(月)を権利付最終日としています。この場合、9/29(火)の権利落ち日以降に買い付けができても、配当および株主優待の権利を確保することはできませんので、ご注意ください。
また、権利付最終日に優待実施銘柄を買い、権利落ち日に売ることで、効率良く株主優待の権利獲得を考える投資家の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここで注意すべき点は、買い付ける時の株価が予想外に高くなったり、売る時の株価が予想外に安くなったりなど、相当額の売却損が出てしまうケースです。配当取りも同様で、権利落ち日には配当実施分だけ株価が下がることが多くなっています。ノーコスト・ノーリスクで株主優待や配当を享受することは難しいでしょう。
それでも、コストやリスクを軽減して、株主優待の権利を確保する方法はあります。ひとつは、複数銘柄に投資をし、リスク分散を図る方法です。今回は100株当たりの投資金額が20万円未満と比較的低水準に抑えられているため、比較的容易に分散投資が可能になるとみられます。
もうひとつは「つなぎ売り」を活用した取引です。「つなぎ売り」で株主優待をお得に活用する方法については、SBI証券のWebページでご紹介していますので、参考にしてください。ただし、制度信用売りを利用した場合、株主優待品の価値を上回る逆日歩が発生する可能性があるため、注意が必要です。一般信用短期の在庫がある場合は、逆日歩が発生しないこちらの利用をご検討いただくことがよいと考えられます。また、「つなぎ売り」をした場合、信用取引の「売り」により、配当調整金を支払う必要が出て、実質的に配当を受け取れなくなるなど、重要な注意点*(下記脚注の詳細参照)があります。今回の特集では、株主優待を実施しているうえ、通期で配当を予想している銘柄を掲載していますので、「つなぎ売り」のデメリットの部分も大きくなりやすいとみられます。
メリットとデメリットを十分理解した上でのご利用をお願い申し上げます。
重要な注意点 ~つなぎ売りを利用した場合の「配当金(現物と信用)受け払いの差額」~
※権利付き最終日の大引け時点でつなぎ売りをしている場合、現物については税金が差し引かれた配当金(配当金の約80%)を受取り、一般信用売り建玉については配当落ち調整金(配当金の100%相当)をお支払いいただきます。したがいまして、配当金の約20%相当の差額をお客さまにご負担いただくことになります。 ※権利付き最終売買日と権利落ち日をまたいで信用売建玉がある場合、権利落ち日に予想配当金相当額(予定配当調整金)をあらかじめ委託保証金現金から拘束させていただき、配当金が確定後に拘束金から支払いを行います。信用売建玉に対する支払予定配当金相当額合計(予定配当調整金合計)は、ログイン後ページ内「口座管理」>「信用建余力」>「建余力・追加保証金」の「増担保・配当調整金」に表示させていただいております。
・東証プライム市場に上場
・3月決算銘柄
・9月末株主(権利付最終日は9/28)に対し株主優待を実施予定
・2027年3月期(通期)で配当実施予定(ただし9月末は無配予想の場合もあります)
・9/1(火)まで20営業日の1日当たり平均出来高5万株以上
・直近四半期(2026年4~6月期)の営業利益が前年同期比で増益(黒字転換を含む)
・直近四半期(2026年4~6月期)の純利益が黒字
・株主優待の権利獲得に必要な最低金額が20万円未満(9/3時点)
・取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く
※会社公表データ、当社HPデータ、Quick Workstation Astra Managerデータ等をもとにSBI証券が作成。
※「優待獲得最低株数での優待内容の概要」は、株主優待内容のすべてを記載したものではありません。正式な内容は各社Webサイト等でご確認ください。また株主優待の実施自体や内容が変更される場合もありますのでご注意ください。
※銘柄名右横に★のある銘柄は、年2回(3月・9月)株主優待の権利が確定する予定の銘柄です。ただし優待内容が3月と9月で異なる場合がありますのでご注意ください。
※銘柄名右横に(1年)とある銘柄は、優待獲得最低株数での権利獲得に「1年以上の継続保有」が条件になっている銘柄です。具体的な条件については当該銘柄のHPデータをご覧ください。
※(注)印のあるヤマダホールディングスとエディオン(2730)は持株会社方式による経営統合について基本合意しています。共同株式移転を行う場合、2027年10月1日の統合会社設立・上場を予定しています
※(全株主)印のある出光興産の「優待獲得最低株数での優待内容の概要」は100株未満保有の株主を含む全株主の優待内容です。
※(四半期)印のあるラウンドワンは3月・6月・9月・12月末の四半期単位で株主優待・配当の権利を確定しています。予想1株配当金は各四半期末に4.5円、年間18円です。
※「おこめ券」は1枚当たり440円として使用可能(お釣りは出ない)な商品券です。お米以外の購入に使える場合もあります。
※ソフトバンク(9434)の株主優待に関する注意点は下記の詳細情報をご覧ください。
一部掲載銘柄を解説!
ソフトバンク(9434)~株主優待に加え、増配継続も期待できる配当にも妙味
株主優待(イメージ画像)
◎携帯電話サービスが中核。LINEヤフー、PayPay他が傘下
ソフトバンクグループ(9984)が議決権の40.0%を保有(2026年6月末時点)しています。携帯電話サービス等の「コンシューマ」(2027年3月期第1四半期売上構成比41%)を中心に、「メディア・EC」(同24%)、「ディストリビューション」(同14%)、「エンタープライズ」(同13%)等を展開。LINEヤフー(4689)、PayPay、アスクル(2678)、ZOZOなどが傘下(間接保有を含む)です。
このうち、PayPayが3月に米NASDAQ市場に上場を果たしています。また、7月にはPayPay、三井住友カードとともに、セブン&アイ・ホールディングス(3382)への出資を決めています。
◎通期会社予想に対して強含み。継続的な増配を目指す
2027年3月期第1四半期は売上高1兆8,147億円(前年同期比9.4%増)、営業利益3,022億(同4%増)と堅調です。通期では売上高7兆5,000億円(前期比6.6%増)、営業利益1兆1,000億円(同5.5%増)が会社計画ですが、通期予想に対して「強含みで推移」(会社側)しているようです。(億円未満は切り捨て)
会社側は配当政策として、2027年3月期から2031年3月期における中期経営計画においては、「配当金の継続的な増配を目指す」としています。2027年3月期は、2026年9月末および2027年3月末におのおの1株4.4円ずつ、年間で計8.8円の1株配当金を予定しています。9/3終値237.6円で計算される予想配当利回りは3.70%と計算されます。
9月末(権利付き最終日は9/28)または3月末に100株以上を1年以上継続保有した株主に対し1,000円相当の「PayPayマネーライト」が付与されます。たとえば2026年9月末時点から2027年9月末時点まで100株以上継続保有していた場合に最初の「PayPayマネーライト」が付与される形です。3月31日と9月30日の両方を基準日として株主優待を受けることはできません。
サンリオ(8136)~100株保有で「サンリオピューロランド」にも入場できる優待券
株主優待(イメージ画像)
◎ライセンスビジネスを武器に「V字回復」
「ハローキティ」をはじめ「ポムポムプリン」、「シナモロール」など数々のキャラクターを開発し、ライセンス事業を中心に展開しています。売上高の多くを占める日本事業ではライセンス事業、物販ビジネス、テーマパークビジネス事業に展開していますが、アジア、米州、欧州等ではライセンス事業が中心です。
2015年3月期以降2021年3月期まで、同社は7期連続の減収減益に苦しみました。「ハローキティ」へ依存し過ぎていたことや直販モデルの不振が要因とみられます。2021年3月期には「COVID-19」の流行拡大の影響もあり営業赤字に陥りました。しかしその後は創業家出身の社長のもと、新しいキャラクターの開発やライセンスビジネスの強化、海外展開の加速を行い2022年3月期~2026年3月期は5期連続で増収増益と回復しました。原価率の低いライセンスビジネスが中心のため2026年3月期の売上高営業利益率は40%と高水準です。
2027年3月期第1四半期は520億3,500万円(前年同期比20.7%増)、営業利益224億3,500万円(同11.1%増)と増収増益基調が継続しています。売上高・営業利益とも第1四半期として過去最高記録です。キャラクターがグローバルで浸透し、ライセンシーによる活用が進んでいます。通期では売上高2,298億円(前期比18.4%増)、営業利益895億円(同15%増)が会社目標です。
◎100株保有で「サンリオピューロランド」にも入場できる共通優待券
配当政策については、配当性向30%を目安としていますが、魅力的な投資機会がない場合は追加での株主還元を検討するとしています。2027年3月期は、2026年9月末および2027年3月末におのおの1株8.0円ずつ、年間で計16.0円の1株配当金を予定しています。
3月末および9月末(権利付き最終日は9/28)に100株以上保有する株主に対しては「サンリオピューロランド・ハーモニーランド」共通優待券(電子チケット)、および買物優待券(電子クーポン)が、株数に応じ以下の枚数贈呈されます。
(1)100株以上・・・・・共通優待券1枚
(2)500株以上・・・・・共通優待券1枚+買物優待券1,000円相当
(3)1,500株以上・・・・共通優待券3枚+買物優待券1,000円相当
(4)7,500株以上・・・・共通優待券6枚+買物優待券1,000円相当
(5)15,000株以上・・・共通優待券9枚+買物優待券2,000円相当
(6)30,000株以上・・・共通優待券12枚+買物優待券2,000円相当
「サンリオピューロランド・ハーモニーランド」共通優待券は、1枚で1名1回限り「サンリオピューロランド」(東京都多摩市)または「ハーモニーランド」(大分県)に無料で入場できる優待券です。
ご参考までに、通常料金(大人)は「サンリオピューロランド」のデイパスポートが3,900円~6,900円(日によって変動)、アフタヌーンパスポート(14時以降入場可能)が2,800円~4,600円(同)です。また「ハーモニーランド」は4歳以上のパスポートチケットが一律3,600円、アフタヌーンチケット(16時以降入場可能)が同2,000円です。
3月末時点で3年以上保有する株主には別途、株主限定アクリルスタンド(1,500株以上保有の株主)、株主限定ぬいぐるみおよびオンライン株主懇談会(への招待)または個別オンライングリーティング(15,000株以上保有の株主)が贈呈されます。
▽当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
金融業界の新着情報をメールマガジンでお届け
厳選された有料記事を月3本までお試しできます






