この記事は2026年9月9日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2026年9月9日(水)の午前10時ころに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
先週の為替市場は、米ドル/円が主役だった。週の後半にかけて一気にボラティリティが高まり、一時155円前半まで下落した。その流れを引き継ぎ、今週の米ドル/円は一時153.00円を割り込んでいる。
きっかけは大きく2つ。
1つ目が、ベッセント米財務長官を巡る報道。高市政権のリフレ政策に対して、かなり強い苛立ちを示していたと伝わった。米国の財務長官が日本の経済政策、とくに金融緩和と円安の組み合わせに不満を持っているとなれば、これは事実上の円安けん制だ。マーケットは素直に「米国は今の円安を容認しない」というメッセージとして受け取った。
2つ目が、高田日銀審議委員の連続利上げに関する報道。これで日銀が連続利上げに踏み込むという観測が一気に強まった。また、50bpの利上げの可能性があるとの受け止めも一部にあった。OIS(翌日物金利スワップ)市場で日銀の利上げ織り込み度を見てみると、来年(2027年)7月までに25bpの利上げを3.7回程度織り込んでいる。
市場が織り込む金利水準は1.89%と2%に迫っており、追加利上げ観測が急速に強まっている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
次の米ドル/円のサポートは152.00円。ここを割り込むと節目の150.00円をブレイクする公算が高いと想定している。
一方、数ヶ月前から、円金利がじりじりと上がってきたのでキャリー・トレードの対象通貨が円からスイスフランに移行するのではないかという議論があり、メルマガでも紹介したことがあると思う。
ただ、そうした意見があっても、長期にわたって積み上がってきた円キャリー・トレードは沈静化しなかった。しかし、今回の日銀の連続利上げの織り込み度の高まりにより、まずスイスフラン/円が崩れてきた。
添付したのが、スイスフラン/円の四半期足チャート。
<スイスフラン/円の四半期足チャート>(出所:ブルームバーグ)
200円を超えたあたりから徐々に上値が重くなっているものの底堅く、なかなか崩れなかったが、今回の局面でスイスフラン/円が一気に190円を割り込んだ。四半期足も5波動を完了したことを示唆しており、調整の可能性が高まっている。
円キャリー・トレードに大きな調整があるのかどうかはまだわからないが、長期にわたってクロス円を牽引してきたスイスフラン/円が崩れる可能性があるため、戦略としてはスイスフラン/円のショートを検討している。
▽スイスフラン/円 日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。




