控除の上限が引き上げられることもあり、ふるさと納税への関心が高まっている。総務省の集計によると特に2011年の伸びが顕著で、前年比で寄付金額が約10倍、利用者数が約2倍という高い伸びを示した。
利用者数の急激な伸びとともにトラブルも急増しており、その中にはふるさと納税制度への理解不足が原因と見られるものも多く含まれている。
ふるさと納税へのよくある質問に見る、トラブル回避のポイントを列挙してみよう。
ふるさと納税で自治体から特典をもらえる回数には制限がある
寄付に対するお礼として提供されている自治体からの特典は、多くの場合1年に1回までとなっている。中には複数回適用される自治体や、何度でも適用される自治体もあるが、多くの自治体ではこうした特典に価値の高いものを用意しているため、1年に1回までと定められている。
また、1年のサイクルは4月から翌年の3月末日まで。これは自治体という役所が主体となっているため、年度ごとに予算が割り当てられているからだ。原則として4月から翌年3月末日までに同一の自治体でもらえる特典は1回までと思っておくのが無難だ。
自分が居住している自治体にふるさと納税を納めても適用されない場合が多い
ふるさと納税は自分が居住していない自治体を応援することが目的となっているため、自分自身が居住している(住民登録をしている)自治体に寄付をしても原則として特典は適用されない。中には居住地でも適用される自治体もあるが、居住している自治体にはふるさと納税をしなくても自動的に税金を納めることになるため、そもそも意味がない。
例外的に居住している自治体でも適用される場合もあるが少数派なので、該当する寄付を検討されている場合は事前に確認しておきたい。