今や話題に事欠かない携帯電話業界に、今年大きな転機が訪れようとしている。5月以降に販売される端末から「SIMロック解除」が義務化される。これまでは通信キャリアを変更する場合、携帯電話自体を買い替える必要があったが、今後は端末内のSIMカードを交換するだけで手続きが可能になる。
携帯電話業界はNTTドコモ <9437> 、auそしてソフトバンクモバイルの3社で市場をほぼ独占してきた。SIMロックがかかった状態では、顧客は簡単に通信キャリアを変更することができず、実質的にキャリアが顧客を囲い込んできた。
しかし、SIMロック解除により、顧客が自由にキャリアを選べる選択肢が増える一方、新規に様々な企業が参入して熾烈な競争が繰り広げられそうだ。そこで今回はSIMロック解除に関連する銘柄に注目することにする。
1.日本通信 <9424>
NTTドコモの通信網を借りて通信サービスを提供。自社ではインフラを持たない仮想移動体通信事業者、通称MVNO(Mobile Virtual Network Operator )のパイソニア。格安のSIMカードも販売している。
2.フリービット <3843>
法人向けを中心にしてネットサービスを各種取り扱う。個人向けではfreebit mobileというスマートフォン事業を展開。携帯電話料金を「従来の3分の1に」をキャッチフレーズにした格安スマホを提供する。
3.インターネットイニシアティブ <3774>
高速LTE回線を利用してネットにアクセスできる格安SIMカードを販売。2GBで月額900円(税抜き)からという低価格がユーザーから高い支持を集める。
4.ビックカメラ <3048>
家電量販店大手。インターネットイニシアティブ社が提供する格安SIMカードと公衆無線LANを組み合わせたBIC SIMウェルカムパックを提供
5.ワイヤレスゲート <9419>
無線LANサービスWiMAXサービスを展開。大手家電量販店にて2014年12月よりSIMサービスの販売を開始した。