そのようなマーケット環境にあって成功できた理由は何か?
ソフトウェアの開発こそが私の成功の最大の要因だったと思う。マーケットの構成要素の理解が進み、ゴール設定やそれに向けた戦略が設定できたなら、それを実行するためのツールが必要となる。
私は不動産取引の構造を見直し、より効率的な形に再編成するべく、不動産取引専門のソフトウェアを開発した。1年間に 420 件の物件を扱っているが、これだけの規模になると管理するのは困難だ。このような数を達成できたのは作業の効率化によるものだ。日本ではニッケイ・グローバル社と共同でこのソフトウェアを展開していくことを考えている。ニッケイ・グローバル社とは、独占パートナーシップとして、個人・法人問わず、お客様のニーズによって特別な案件を紹介している。
今後のマーケットについてはどう捉えているのか?
金利が上昇するという予想があるが、アメリカ経済は良い方向に現在向かっておりあまり影響はないだろう。アメリカは現在リカバリーの段階にある。リカバリーの段階では不動産価値が安定的に上昇するため、不動産市場においてこれは最も望ましい状態だ。大体不動産市場は 10 年で1サイクルするが、現在はその 10 年サイクルの始まりに今あると思う。この状況を私自身非常に楽しみに感じているが、多くの人にこのチャンスをモノにして欲しいとも思っている。
アメリカのマーケットは法的・政治的な観点から見て安全でリスクの少ないマーケットであると言える。私はかつてアメリカに移民として足を踏み入れた瞬間から、アメリカ国民と同じような権利を持って様々な取引をできることに感銘を受けた。資金もなく国籍も違う人間が不動産業界に入っても、法的なことが全部管理されているのでアメリカの市民と同じように扱ってくれる。同じ資格、同じ権利を持てることが、アメリカの非常に素晴らしいところであり、そして市場が安定しているところを評価している。