英紙の報道によると、ギリシャはここへ来てIMFからの支援が受けられなくなった時に備え、銀行システムの国有化と自国通貨ドラクマの復活に関する金融措置計画を準備していると伝えられている。ドラクマは金融危機回避のためにユーロと並行して使われる国内独自通貨というわけだ。

これは年金や社会保障の支払いに備えるための決定であり、いよいよ独自に支援が受けられなくなるときに備え始めているように見える。


いよいよ資金枯渇が示現?

ギリシャは既に債権団に対し当初から噂されていたように4月9日には資金が枯渇する旨を伝え、改革案の前に融資実行を要請して拒否されたことがユーロ圏の当局者の発言で明らかになっている。ギリシャ財務省はこの報道と否定しているが、どうやら融資実行を懇願したことだけは間違いないようだ。

また9日に迫ったIMFへの利払いは踏み倒して国内の給与、年金払いを優先させる意向のようだ。しかしその後さらにギリシャ政府報道官がIMF融資の返済期限を守れないことはないとの発言をして状況は二転三転している状況にある。

イースター入りしていることもあってか、金融市場はほとんどこのギリシャ報道に反応薄で既に関心がかなり低くなってきていることを示唆する状況にある。


4月8日ギリシャ首相ロシアを公式訪問予定

ぎりぎりの状態の中でギリシャのチプラス首相はロシアのプーチン大統領の招きに応じてモスクワを訪問し、大統領と会談する予定となっている。断末魔の資金の無心が功を奏するか、ぎりぎりの交渉ということになるが、ロシア自身他国に融資を行うほどの余裕があるとも思えず、どういった決着がつくのかが注目される。